e認知症対策を加速
- 2017.09.22
- 情勢/解説
公明新聞:2017年9月22日(金)付
公明党が新オレンジプランの策定リード
政府は7月、認知症の国家戦略(新オレンジプラン)を改定し、新たな目標を掲げて認知症対策を加速させています。改定の主なポイントを紹介します。
2015年に策定された新オレンジプランは、認知症の「普及・啓発」や「医療・介護」「介護者支援」など七つの柱で構成されており、今回の改定では20年度末までの新目標を定めました。これは17年度末までとしていた現行目標が、ほぼ達成の見通しとなったからです。
例えば現行目標では、地域のかかりつけ医に助言する「認知症サポート医」5000人、患者や家族を支える「認知症サポーター」800万人をそれぞれ育成すると掲げました。そして16年度末時点で、サポート医は6000人、サポーターは880万人を達成したことから、新目標ではサポート医1万人、サポーター1200万人の養成をめざします。
また、医師や看護師らが連携して認知症の早期発見・診断につなげる「認知症初期集中支援チーム」については、今年度中に全市区町村に設置した上で、運営上のノウハウ蓄積と情報共有を図るため、好事例を全国に発信します。さらに、当事者や家族の交流の場である「認知症カフェ」を全市区町村で開設します。
公明党はかねてから、認知症対策の充実を訴え、地域包括ケアシステムの構築などに党を挙げて取り組んできました。14年5月には国会で初めて認知症対策の国家戦略をつくるよう提案。その結果、公明党の提言が盛り込まれた新オレンジプランが策定されました。さらに、公明党は8月末、対策を加速させるため党認知症対策推進本部を発足。当事者や家族らから意見を聴くなど精力的に調査活動を展開しており、年内にも新たな提言をまとめる方針です。