eコラム「北斗七星」

  • 2017.10.16
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年10月16日(月)付



「リアリティーショック」とは、理想や期待と現実とのギャップから受ける衝撃のこと。毎年、大卒者の約3割が3年以内に離職しているが、その理由の一つにも挙げられている。「こんなはずじゃなかった」との思いに心が折れてしまうのだろう◆民主党政権が国民から見放されたのも、2009年に政権に就いてから3年後だった。「ムダ削減で16兆円の財源確保」といった選挙公約が次々と破たん。多くの国民に深刻なリアリティーショックを与え、12年の衆院選で政権の座を追われた◆その後、民進党に名を変えたものの党勢は低迷。解散・総選挙を機に窮余の一策で希望の党への合流をめざし、一部は立憲民主党に流れた。いずれにせよ選挙目当ての"計画倒産"と見られても仕方あるまい。看板の掛け替えで有権者の目を欺こうとしているからだ◆果たして民進党は、これまで本気で国民に向き合ってきたのか。政権担当能力を示すような政策を磨いてきたのか。与党の失点頼みだったのではないか。その民進党出身者の多くが、二つの新党に身を寄せていることを見逃してはならない◆これまでも多くの新党が生まれては消えた。「こんなはずじゃなかった」と期待を裏切られた有権者も少なくないはずだ。公明党は、1票に込められた思いに政策と実績で応えてきた。この姿勢は今後も変わらない。(幸)

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