e衆院選 震災復興策 公明勝利で「人間の復興」加速へ
- 2017.10.16
- 情勢/解説
公明新聞:2017年10月16日(月)付
東日本大震災から6年7カ月が過ぎた。
東北の被災3県では、鉄道や道路などのインフラ復旧はほぼ完了し、遅れ気味だった災害公営住宅も8割までが完成した。
かさ上げによるまちづくりや防潮堤の建設、公共施設の整備なども含め、ハードの復興は順調に進んでいると言って間違いあるまい。
だが皮肉にも、このことが"災い"しているのだろうか。衆院選で、震災復興の論戦が盛り上がらない。
被災地からはこんな声が聞こえてくる。「震災が政治のテーマから消え、私たちは忘れられてしまったようだ」「復興はもう終わったとでも思っているのだろうか」
もとより、復興は道半ばにして、課題はむしろ複雑、多様化しているのが現実だ。
早い話、避難者は今なお全国に8万4000人を数え、このうち半数近くが老朽化著しいプレハブ仮設住宅で暮らす。心身両面にわたる限界はとうに過ぎている。
災害公営住宅に移った人も、試練は続く。ようやく馴染んだ仮設のコミュニティーから離れ、また一からやり直しだ。その精神的負担のゆえか、"新居"でのお年寄りの孤独死も増え続けている。
震災関連死も一向に減る気配がない。原発事故で長期避難が続く福島では、直接死約1800人を大きく上回る約2200人を数えている。
着実に進むハードの復興とは裏腹に、被災者一人一人の心の復興はまさにこれからが正念場と言わざるを得ない。生活面から精神面まで、これまで以上にきめ細かな支援策の展開が求められる。
だが、各党の公約は、「国として最優先で取り組む」(希望の党)、「取り組みの一層強化」(立憲民主党)などと一応は復興に言及しているものの、具体策に欠け、迫力も説得力もない。これでは論戦を期待するのも無理というものだろう。
震災発生いらい、一貫して被災者に寄り添ってきた公明党は、「震災復興」を重点政策の柱に据え、「人間の復興」の実現に向けた具体的政策を改めて提示している。
選挙戦は残り6日。「震災復興のトップランナー・公明党」を熱く語っていきたい。