eコラム「北斗七星」

  • 2017.10.24
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年10月24日(火)付



短期決戦の衆院選だった。解散後の新党結成の騒動に振り回された感もある。自民・公明の連立与党への高い支持を、公明党の議席に結びつけられなかったことを深く反省し、力量アップへ再出発を決意する◆あわただしいなか、期日前投票は約2138万人、初めて有権者の2割を超えた。しかし、今回の投票所は4万7741カ所。ピーク時より約1割減っている。その理由に、投票所の投票立会人の確保難がある◆投票所には実務を行う市町村職員以外に、2~5人の一般から選ばれた投票立会人が、選挙の公正を見守る。都市部では誰に依頼してよいのか分からないため、また高齢化の進む過疎地では人手不足のために、投票所を削減せざるを得ないのだという◆そのためワゴン車の移動期日前投票所を巡回させたり、職員が投票機材を持って、期日前投票所が遠い地域をまわるところも。バスで送迎したり、往復のタクシーの無料チケットを高齢者や障がい者に配付するなど、移動を支援する自治体も増えている◆投票所で代理投票を求めたところ、係員から大声で候補者名を「○○ですね?」と確認され、それがいやさに、投票に行かなくなったという目の不自由なお年寄りもいる。誰もが気持ちよく自らの1票を投じられるよう、さらに知恵を出し合いたい。(繁)

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