e地元に貴重な地層が...
- 2017.10.27
- 情勢/気象
公明新聞:2017年10月27日(金)付
市議会公明党が主催 「P―T境界」で講演会
兵庫・篠山市
兵庫県篠山市の藤岡奥地区でこのほど、地域にある貴重な地層「P―T境界」をテーマにした講演会が開かれ、参加した住民らは興味深そうに講師の話を聞いた。同市議会公明党の主催で、隅田雅春、園田依子の両市議が参加。「地域活性化や教育のための資源として生かしてもらえれば」と望んだ。
会合では、兵庫県立大学自然・環境科学研究所の古谷裕准教授が、「藤岡奥で見られる地層と化石」と題して講演した。P―T境界とは古生代・ペルム紀と中生代・三畳紀の境界部の地層。この地層の時代に当たる約2億5000万年前の約2000万年の間に、地球史上最大級の"生物大量絶滅事件"が起きたことが知られている。
古谷准教授は、堆積岩の一種であるチャートの色が、時の経過とともに赤色から灰色に変化し、最終的には黒色の泥岩になったことを指摘し、「海洋全体が無酸素状態になり、生物の大量絶滅が起きた」と述べた。その原因は、「諸説あるが激しい火山活動によるメタンなどの放出が有力」と説明した。
講演会の後、藤岡奥自治会の穴瀬雅彰会長は「素晴らしい地層があることを住民が知る機会になった」と述べた。