e児童虐待防止に取り組む公明党
- 2017.10.31
- 生活/生活情報
公明新聞:2017年10月31日(火)付
11月は推進月間
11月は厚生労働省が定める「児童虐待防止推進月間」です。子どもに対する暴力の根絶に向けた公明党の取り組みについて、党員の公恵さんと明子さんが友人の友美さんに語っています。
相談件数は12万超
公恵 全国の児童相談所(児相)が昨年度対応した虐待の件数は、12万2578件(速報値)で、過去最多を更新しました。
友美 ずいぶん多いわね。
明子 虐待への関心が高まっていることや、子どもの目の前で配偶者に暴力をふるう「面前DV(ドメスティックバイオレンス)」を警察が「心理的虐待」に該当するとして、積極的に児相に通告したことなどが増加の要因とみられているわ。
友美 虐待にも種類があるの?
公恵 児童虐待防止法が定義する虐待は、暴力などの「身体的虐待」、食事や入浴などの世話をしない「ネグレクト」、わいせつ行為などの「性的虐待」、心ない言動や無視などで傷つける「心理的虐待」―の四つに分けられます。
明子 厚労省が今年8月に公表した速報値では、昨年度に児相が対応した虐待のうち51.1%が心理的虐待で、半数を超えているわ。
防止法や「189」を拡充
友美 暴力以外にも虐待はあるのね。公明党は、どう取り組んできたの?
公恵 公明党は、2000年11月に施行された児童虐待防止法を推進。虐待を発見した際の通告義務が明確になりました。
明子 ほかに、子どもや親の相談などに当たる児童福祉司を増員するための配置基準の見直しなど、対策を充実させてきたのよ。
友美 虐待を通報するための電話番号があると聞いたけど。
公恵 15年7月にスタートした児童相談所全国共通ダイヤル「189(いち・はや・く)」ですね。24時間365日体制で対応します。公明党の取り組みにより、昨年4月から児相につながるまでの時間が短くなりました。
明子 さらに、虐待を未然に防止するため、保健師らが生後4カ月までの乳児がいる全ての家庭を訪問し、育児不安などの相談に応じる「こんにちは赤ちゃん事業」も、国と地方の公明議員が連携して普及を進めてきたわ。昨年4月時点で、97.8%の市町村で実施されているの。
公恵 虐待の背景には、親の孤立や産後うつなど、さまざまな要因が考えられます。公明党は、保健師などの専門家が、妊娠から出産まで切れ目なくサポートする「子育て世代包括支援センター(日本版ネウボラ)」を推進していて、昨年4月時点で296市町村、720カ所まで広がりました。
友美 いろんな取り組みを進めているのね。
改正法で家裁の関与強化
明子 今年6月には、児童福祉法と児童虐待防止法の両改正法が成立。1年以内に施行されるわ。
友美 どう変わるの?
公恵 児相による保護者への指導の効果を高めるため、家庭裁判所(家裁)の関与が強化されます。児相は必要に応じて保護者の同意なしに子どもを引き離す「一時保護」を行うことができるため、保護者が反発するケースがありました。
明子 改正法により、児相による施設入所などの申し立てを受けた家裁は、審判の前に、児相を管轄する都道府県に保護者の指導を行うよう勧告。その後、家裁は指導の結果などについて児相の報告をもとに、施設入所の可否を判断するのよ。
友美 指導をしっかりして、それでもダメなら引き離すのね。
明子 このほかに、保護者に子どもとの接触を禁止する「接近禁止命令」の対象を拡大。これまでは保護者の意に反して施設などに入っている場合に限られていたけど、一時保護や保護者が同意して施設に入所している場合でも、必要があれば命令を出せるようになるの。
友美 子どもの命を守る公明党にこれからも期待するわ。