e「マイナポータル」活用し子育て支援手続き簡単に
- 2017.11.06
- 政治/国会
公明新聞:2017年11月4日(土)付
公明が推進
保育、児童手当など電子申請で
添付書類は省略可能
マイナンバーカードが必要
マイナンバーの個人向け専用サイト「マイナポータル」では10月から、一部の自治体で保育や児童手当、児童扶養手当、母子保健に関する電子申請ができる「子育てワンストップサービス」が始まっている。今月13日からは、手続きに必要な添付書類の省略も可能となり、より簡単に済ませられる。マイナンバーを活用した子育て関連の行政手続きの簡素化は、公明党が積極的に推進してきたもの。
添付書類が要らなくなるのは、国や自治体などが所有する個人情報をマイナンバーで結び付ける「情報連携」が本格運用されるため。子育てワンストップサービスの電子申請を利用できるのは10月30日現在、人口カバー率で約10%にあたる152の自治体だが、今年度中には約65%に当たる自治体が導入する予定。来年度以降に導入が見込まれる自治体を合わせると約95%まで拡大する。
通常、行政の子育てサービスを受けるには、住民票の写しや課税証明書など、さまざまな添付書類と申請書を用意した上で、役所へ出向き提出する必要がある。しかし、仕事や育児で忙しい子育て世代にとっては、書類の準備や提出するために時間を確保するのは難しい。このため、政府は「マイナポータルを活用して、できるだけ申請手続きの負担軽減を図りたい」(内閣府大臣官房番号制度担当室)として、24時間、どこからでも申請できる仕組みをつくった。
マイナポータルに関しては、個々の状況に合わせた子育てサービスの検索や、保育や児童手当の現況届など忘れがちな手続きを事前に知らせてくれる「プッシュ型通知」など、便利な機能が備わっている。行政側にとっても、業務を効率化できるメリットがあり、政府はマイナンバーカードの普及と合わせて、システム導入に向けた自治体の取り組みを後押しする考えだ。
これまで、公明党はマイナンバー制度を活用することで、国民生活の利便性向上や行政の業務効率化などにつながる取り組みを推進。党マイナンバー制度推進本部(本部長=井上義久幹事長)では、マイナポータルの運用に当たり、セキュリティー対策も含めて万全の体制で臨むとともに、国民への周知に力を入れるように政府に訴えてきた。
マイナポータル
マイナンバーカードを用いた個人認証を行うことで、主にマイナンバーに関連した個人情報を自ら確認できるポータルサイト。政府が運営しており、利用するにはマイナンバーカードに埋め込まれているICチップを読み取る「ICカードリーダライタ」などが必要。スマートフォンではアンドロイドで20機種(10月27日時点)が対応し、iPhone(アイフォーン)の対応時期は未定となっている。