e北前船 寄港地の絆深く

  • 2017.11.06
  • 生活/生活情報

公明新聞:2017年11月6日(月)付



広域観光めぐりフォーラム

グルメ食べ歩きなど連携強め相乗効果に期待

青森・野辺地町



江戸時代から明治期にかけて瀬戸内海を経由し、日本海沿岸の港町に寄りながら大阪と北海道の間を往来した「北前船」。その寄港地間の絆を深めてタッグを組み、今も息づく歴史や文化を発信しながら活性化を図ろうと、青森県野辺地町で先ごろ、「北前船寄港地フォーラムinのへじ」(中谷純逸実行委員長=同町長)が開催された。今回で21回目のフォーラムでは、県内外から参加した官民の観光関係者らが地域の魅力を生かした広域連携などをめぐり、活発な議論を交わした。

フォーラムは「現代の北前船で考える広域観光」をテーマに、全国各地の鉄道や航空、自治体の関係者ら約450人が参加した。

作家で同フォーラム議長の石川好氏は、今年8月に発足した各寄港地との交流や観光振興で活性化をめざす一般社団法人「北前船交流拡大機構」の取り組みを紹介。「北前船の歴史や文化を通じて地域が交流し、発展することを願う」と語った。

続いて、JR東日本の日野正夫常務取締役が講演。車内で津軽三味線を生演奏することなどを企画し、JR東日本が運転している「のってたのしい列車」を活用して「列車の魅力と地域資源を組み合わせると、観光誘致につなげることができる」と述べた。

パネルディスカッションでは、NPO法人「のへじFRASCO」の阿部博一理事長が、同町特産のホタテと「野辺地葉つきこかぶ」を使った「のへじ丼」をはじめ、各地域のご当地グルメを食べ歩くツアーを提案。日本航空の二宮秀生常務執行役員は、津軽海峡エリアを自転車で観光する「サイクルツーリズム」を促進し、「周遊観光ルートを増やして地域活性化につなげたい」と話した。

このほか、ANA総合研究所の稲岡研士取締役副社長らが意見を交わし、中谷町長が「寄港地間の連携を強化して相乗効果を生み出したい」と総括した。


公明がサポート、日本遺産認定も


フォーラムに参加した公明議員ら「北前船寄港地」が交流するフォーラムは、2007年11月に山形県酒田市から始まった。以来、各地での開催に際して公明党議員が運営や広報をサポート。また、7道県11市町に残る「北前船寄港地・船主集落」ストーリーの日本遺産認定も強力にバックアップしてきた。

野辺地町で開かれたフォーラムには、公明党の若松謙維、横山信一の両参院議員をはじめ、北海道、青森、秋田、山形の各県本部の議員の代表も参加。開会式では、真山祐一東北方面本部青年局長が「長年、積み上げてきた"人と人とのネットワーク"を強化し、さらなる広域観光の活性化に向けて取り組んでいく」とあいさつした。

終了後、公明議員らは「それぞれの寄港地が誇る食や文化、歴史を発信し、インバウンド(訪日外国人)誘致へつなげていこう」と結束を固め合った。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ