e「ビフォー・アフター」原則禁止
- 2017.11.06
- 生活/生活情報
公明新聞:2017年11月6日(月)付
美容医療 トラブル防止へ広告規制
公明推進の法改正受け厚労省が方針
「プチ整形」や「脂肪吸引」といった美容医療サービスの誇大広告などをきっかけに消費者トラブルが後を絶たない事態を受け、今年6月に、公明党の推進で広告規制を広げる改正医療法が成立した。これを踏まえた具体策として、厚生労働省は10月25日、医療機関の広告規制を見直し、「ビフォー・アフター」として効果をうたった術前術後の写真掲載を原則禁止する方針を固め、同日開かれた同省の有識者検討会に提示した。
学会などが掲載する写真は、消費者への誘引性がないとして規制の対象外とする。省令に新たな広告禁止事項として定め、改正法が施行される来年6月までに適用したい考えだ。
改正医療法は虚偽・誇大広告を禁じている。ただ、術前術後の写真は加工や修正が施されていても、立証や見分けが難しいことから、有識者検討会で議論を進めてきた。
10月25日の検討会では一部の委員から、必要な情報が患者に届かない恐れがあり、規制は現行通り虚偽・誇大広告に限るべきだとの意見も出た。
しかし消費者団体の委員は「ホームページのビフォー・アフターの写真がトラブルのきっかけになっている」と指摘。他の委員からも「患者への十分な説明と同意を省き、写真に飛び付く人を待ち構える医療機関の規制が目的で、適切な情報を提供することに何ら影響はない」との声が相次ぎ、広く規制すべきとの意見が大勢を占めた。
公明党は、美容医療に関する広告の適正化へ、法改正を進めるとともに、専門家や関係団体と連携しながら、消費者保護の観点に立った正確な情報提供や美容医療の質の向上などに向けた実効性ある対策を政府に一貫して求めてきた。