e私立高無償化 実現必ず
- 2017.11.09
- 政治/国会
公明新聞:2017年11月9日(木)付
予算規模 640億円で可能
当初試算より200億円の減 政府は合意を前に
石田政調会長が力説
公明党の石田祝稔政務調査会長は8日午後、国会内で記者会見し、先の衆院選で公明党の公約として独自に掲げた私立高校授業料の実質無償化(年収590万円未満の世帯を対象)について、実現に向けて党を挙げて取り組む意欲を力説した上で、政府に対して自公連立政権合意の趣旨を踏まえ、「実現の努力をしてもらいたい」と訴えた。
石田政調会長は、先月23日に自民、公明両党が交わした連立政権合意で「保育・幼児教育の無償化をはじめとする教育費の負担軽減」と明記した中に、私立高校授業料の実質無償化を検討する趣旨が含まれていると強調。同日の自公党首会談で「公明党の山口那津男代表から安倍晋三首相に話し、検討することになっている」と指摘し、「首相の指示をしっかりと各役所も受け止めてもらいたい」と述べた。
私立高校授業料の実質無償化に必要な予算規模については、当初約840億円と試算されていたものの、各都道府県の私立高校授業料の実態を詳しく調査し直した結果、約640億円で実現できるとの試算が出たと力説。「当初の見積もりより約200億円も少ない予算でカバーできる」と述べ、2019年度からのスタートをめざす考えを改めて示した。
一方、石田政調会長は、教育費負担の軽減や社会人の学び直しなどについて議論する政府の「人生100年時代構想会議」が年内に取りまとめる予定の中間報告に関して、「公明党として今月下旬には党内議論を集約し、政府に提言を出したいと考えている」と述べた。
このほか、今国会で優先して審議し成立をめざす法案に関しては、「薬害肝炎救済法」の給付金の請求期限を延長するための議員立法などを例として挙げ、「想定されている方の全てが(給付金の)届け出をしているわけではない。十二分に周知徹底し、受け取ってもらえるようにしなければいけない」と語った。
薬害肝炎救済法は、血液製剤の投与でC型肝炎ウイルスに感染した患者らに国が給付金を支払うもので、18年1月15日に給付金の請求期限を迎える。