e予算編成へ政策懇談会
- 2017.11.15
- 情勢/経済
公明新聞:2017年11月15日(水)付
公明党は14日、衆院第2議員会館で、各種団体から来年度の予算編成や税制改正に向けた要望を聞いた。
所得拡大促進税制の延長を求める
日商
日本商工会議所(日商)は、高齢化が進む中小企業の若返りを促すため「事業承継税制」を抜本的に見直す必要性に触れ、納税猶予ではなく、納税免除制度の実現を訴えた。中小企業従業員の賃上げを後押しする「所得拡大促進税制」の延長なども求めた。
北側一雄副代表は、年末の税制改正に向け「思い切った改革ができるよう取り組む」と述べた。
行政書士法人の設立要件緩和を
日行連と日政連
日本行政書士会連合会(日行連)の遠田和夫会長と日本行政書士政治連盟(日政連)の山下寛会長は、所有者不明土地の調査など行政書士の専門性を生かす場面が広がっている点を指摘。その上で、組織的に課題に対応する行政書士法人について、「2人以上が必要な法人の設立要件を1人に引き下げてほしい」と訴えた。
北側一雄副代表は、「しっかり取り組む」と答えた。
民間への空き家情報開示をさらに
不動産政治連盟
全日本不動産政治連盟の松永幸久幹事長は、空き家対策について「取り除くだけでなく、不動産流通を中心とした利活用が必須だ」として、民間事業者に対する所有者情報の開示をさらに進めるよう要望。また、固定資産税の負担調整措置を存続させる必要性なども訴えた。
斉藤鉄夫税制調査会長は、「要望内容が実現するよう全力を挙げたい」と応えた。
円滑な事業承継へ税軽減を要請
全振連
全国商店街振興組合連合会(全振連)の坪井明治理事長は、高齢化が進む経営者の事業引き継ぎを支援するため、「相続税や贈与税の軽減など事業承継税制の見直しを」と訴えた。また、増加する空き店舗の有効活用に向け、「入居費や改装費を助成する制度を創設してほしい」と要望した。
北側一雄副代表は、「実現に向け努力していきたい」と応じた。
芸術家育成事業の拡充など主張
芸団協
日本芸能実演家団体協議会(芸団協)の大和滋参与は、文化芸術立国をめざし、文化庁の予算を大幅に増やすよう要請した。
また、文化芸術団体への支援や芸術家の人材育成事業の拡充を求めたほか、劇場や音楽堂に対する優遇税制の創設も訴えた。
防衛産業3団体が税制改正で要望
党安保部会
公明党安全保障部会(濱地雅一部会長=衆院議員)は、日本造船工業会、日本航空宇宙工業会、日本防衛装備工業会の防衛産業関連3団体から2018年度の税制改正や予算に関する要望を受けた。
団体側は、日本の安全保障に寄与する防衛産業の生産技術基盤を維持・強化する重要性を指摘。法人税率の引き下げや、研究開発費に係る税額控除制度の拡充などを求めた。
私学・国立大団体、寄付促す税制訴え
党文科部会
公明党文部科学部会(部会長=浮島智子衆院議員)は13日、全私学連合と国立大学協会から、来年度の税制改正に関して、寄付の促進に向けた要望を受けた。
全私学連合からは、日本私立小学校連合会の清水良一事務局長が「寄付金控除は、確定申告を行うこととされているが手続きが煩雑だ。年末調整による控除を可能に」と訴えた。
国立大学協会の蓼沼宏一監事(一橋大学学長)は、土地や株などを寄付した人の譲渡所得(資産の取得時から寄付時までの値上がり益)を非課税にする要件の緩和を求めた。
議員らは寄付の拡大を推進する考えを示した。
このほか公明党は14日、全国石油商業組合連合会、全国石油政治連盟、全国浄化槽団体連合会、日本民営鉄道協会、全国測量設計業協会連合会、全国土地改良事業団体連合会、日本自動車工業会、全国オートバイ協同組合連合会、公務公共サービス労働組合協議会などからも要望を聞いた。