e山口代表 文大統領と会談
- 2017.11.24
- 情勢/国際
公明新聞:2017年11月24日(金)付
日韓の強固な結束を
対北、最大の圧力で一致
本物の未来志向築く好機 山口代表
サミット、喜んで日本に 文大統領
【ソウル23日=村上一】公明党訪韓団の山口那津男代表は23日午前、ソウル市内の青瓦台(大統領府)で文在寅大統領と会談し、両国の確かな信頼関係構築をめざすとともに、日韓が固く結束し、北朝鮮の核・ミサイル問題に最大限の圧力をもって対応するとの認識で一致した。党訪韓団の遠山清彦国際委員長(衆院議員)、杉久武参院議員のほか、長嶺安政駐韓大使が同席した。
会談の冒頭、文大統領は「山口代表と公明党が韓日関係発展のために役割を果たしてきたことに感謝している」と表明。山口代表は「日韓関係のさらなる発展へ、公明党もしっかり努力をしたい」と応じた。
山口代表は、「日本と韓国は、戦略的利益を共有する最も重要な隣国だ」と指摘。北朝鮮の核・ミサイル問題について「国際社会が結束し、国連決議に基づく形を基本としながら、最大限の圧力をかけ続けなければならない」と述べ、「北朝鮮が考え方を改め、対話を望む状況をつくることが必要だ」と訴えた。
文大統領は、北朝鮮のミサイルが複数回、日本の上空を通過したことに言及し「日本国民が深刻な懸念を抱いていることを理解している」と強調。「北朝鮮への圧迫、制裁の強度を最大限にすることが重要だ」とし、「北朝鮮がさらなる挑発をした場合には、さらに圧迫をかけるべきだ」と応じた。その上で、北朝鮮問題への対応に関して、「過度な緊張が生じ、望ましくない事態が起こることは避けたい」として、「状況を安定的に管理することが大事だ」と語った。
また山口代表は、安倍晋三首相からの親書を手渡した上で、「日中韓サミット(首脳会談)をできるだけ早く開催したい。大統領には、ぜひ日本を訪れてもらいたい」と呼び掛けた。これに対し文大統領は、「喜んで日本を訪れたい」と快諾。親書に謝意を示し、「一日も早く日本を訪れたい。中国の習近平国家主席にも日中韓サミットの早期開催を働きかけたい」と意欲を示した。
文大統領は、日韓関係について「遠くの家族よりも近くの隣人が大事だ」との格言を引き、「私は日韓関係をとても重視している」と強調。「首脳間のみならず、多方面での交流が行われることを望む」と強調した。
山口代表は、韓国から年間500万人を超える訪日客があることに言及。「日本にも韓国に行ってみたいという人は多い」とした上で、「国民同士が自由に気軽に相手国を訪問できるよう、政治家が環境づくりをしなければならない」と力説。日本を重視する文大統領の姿勢に謝意を示し、「両国間にはさまざまな課題があるが、課題を適切に管理し、本物の未来志向の関係を築くため、共に努力していきたい」と強調した。
文大統領は、来年開催の平昌冬季五輪に関して「平和の祭典として、北東アジアに平和をもたらす機会にしたい」と力説し、安倍首相の出席を呼び掛けた。山口代表は、文大統領による訪韓要請を首相に伝えると約した。