eコラム「北斗七星」

  • 2017.11.28
  • 情勢/社会

公明新聞:2017年11月28日(火)付



一人暮らしの息子から夏物が段ボールにぎっしり送られてきた。洗うついでに、あずけてある冬物を送れという。「うちは倉庫じゃない」と言いつつ、妻は喜々として冬物を詰めていた◆このやりとりに首をかしげていると、ちょっと目をひく調査結果が。20~40代の子世代と、50~70代の親世代を対象にした意識調査によれば、一緒に「お出かけしたい」と希望するのは、親世代、子世代ともに4分の3を超える◆が、一緒に写真を撮ったのは「10年以上前」と「覚えていない」を合わせると3分の1超。「孫を誘い文句に使ったことがある」親世代は6割もいるが、実は「お子さんと出かけたい」親が4割近い。どこか照れくさいのだろうか◆ところで、一緒のお出かけ自体が「親孝行と思う」親が7割を占める一方、子世代の7割は「満足のいく親孝行ができていない」と感じている。「出かける」といっても、親世代が挙げるのは、温泉、食事、自然、買い物が上位を占める(花王調べ)。気恥ずかしさを横において、声をかけてはいかがだろう◆段ボールの後、我が家では息子から食事の誘い。行ってみると、彼女を紹介された。「いきなり」と思ったが、妻は上機嫌で、帰っても「いい娘さんねえ」と繰り返す。うーん、知らぬは亭主ばかり、か。(繁)

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