e行政文書の管理 厳格に

  • 2017.11.28
  • 政治/国会
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公明新聞:2017年11月28日(火)付



森友問題で首相 年内中の指針改正を表明

私立高無償化 ぜひ実現を

地方大への支援強化せよ

衆院予算委で石田、竹内氏



衆院予算委員会は27日、安倍晋三首相と全閣僚が出席して予算の実施状況に関する基本的質疑を行い、公明党から石田祝稔政務調査会長、竹内譲氏が質問に立った。両氏は、学校法人「森友学園」への国有地売却問題を巡り会計検査院がまとめた報告書を受け、政府に対し行政文書の作成・保存の厳格化など再発防止策を強く要請。私立高校授業料の実質無償化を含む教育費の負担軽減や、米国を除く環太平洋連携協定(TPP11)などに対応するための国内対策の充実、地方大学への支援などを訴えた。

=質問と答弁要旨


【森友学園問題】


石田氏は、会計検査院が報告書で国有地の売却価格などの適正性を検証できないと判断したことに触れ、「行政が何をしたのか振り返って説明するには、記憶をトレース(追跡)する記録を残すことが大事だ」と指摘。同学園への売却価格に関する文書が残っていないことを問題視し、こうした事態を二度と起こさないよう、行政文書の厳格な管理を含め対応をただした。

安倍首相は、行政文書の管理について、ガイドライン(指針)改正を年内に行うと表明。制度の見直しが必要になれば法改正も検討する考えを示した。

麻生太郎財務相は、会計検査院の指摘に対し「重く受け止めないといけない」と述べた上で、売却価格の算定に当たり、特殊な事案は第三者による算定や確認を行うと説明した。

一方、竹内氏は売却価格の算定について、売却後の埋設物処理などに対し国の責任を免除する特約を同学園が結ぶことに配慮したのではないかと述べ、会計経理の妥当性を検証できる体制を改善するよう要請。石井啓一国土交通相(公明党)は、見積もりに必要な作業時間を確保し、手続きを明確にすると答えた。


【教育費の負担軽減】


石田氏は、幼児教育の無償化を待機児童解消とともに進めるよう主張し、無償化の対象施設に「認可外」も含めるよう求めた。茂木敏充経済再生担当相は「認可外が入らないという議論をしたことはない」として、24日提出の公明党の提言を踏まえて議論し、「来年夏までに結論を出したい」との方針を示した。

一方、石田氏は、年収590万円未満の世帯を対象とする私立高校授業料の実質無償化について、「ぜひやってもらいたい」と訴えた。安倍首相は、「しっかりと取り組んでいきたい」との考えを述べた。


【地方大学への支援】


竹内氏は、地方創生に向けた地方大学の支援強化を主張。私立を含む中小の地方大と企業などが連携して進める事業を支援する交付金の新設を提案した。安倍首相は、産学官の連携による地方創生の取り組みを支援する新たな交付金の創設を検討するとした。


【TPP11など国内対策】


石田氏はTPP11や、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)に関する国内対策について「(農林水産業の)体質強化と経営安定の観点から、補正予算でもしっかり不安を払拭すべき」と力説。斎藤健農水相は「全力を尽くす」と応じた。

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