eコラム「北斗七星」
- 2017.12.04
- 情勢/社会
公明新聞:2017年12月4日(月)付
本紙1日付6面に、茨城県水戸市で、公明党市議の提案により、市内の公立中学校に通う2年生を対象としたピロリ菌検査が始まったとの報道が掲載された。個人や職場だけでなく、中学生や高校生を対象としたピロリ菌検査を実施する動きが広がっている◆今ではピロリ菌が胃がんの主要原因であることは"常識"のようになっている。1994年にWHO(世界保健機構)がピロリ菌を発がん因子と認定し、2008年に北海道医療大学の浅香正博学長がまとめた研究によって、それが裏付けられても、菌が、がんの原因であるという主張に、耳を傾ける人は少なかった◆しかし、「公明党だけが真剣に取り上げてくれた」(浅香学長)。11年2月に秋野公造参院議員が提出した質問主意書によって、政府はピロリ菌の感染が胃がん発生の原因の一つであることを初めて認めた。党員の100万人もの署名の後押しで、13年2月にはピロリ菌の除菌治療への保険適用が慢性胃炎にまで拡大された。地方議員も、一斉にピロリ菌検査の実施を求める声を上げた◆現在では年間約150万人がピロリ菌の除菌治療を受けるようになり、年間5万人を数えていた胃がんによる死亡数も、16年には4万5500人余りにまで減少した。ここにも国民の命を守る公明党の働きが光っている。(正)