e高校入試 広がるインフル追試
- 2017.12.04
- 生活/生活情報
公明新聞:2017年12月4日(月)付
文科省通知受け来春は29都府県・政令市
急病の受験生への配慮訴え
急病の受験生に追試で配慮――。インフルエンザなどの急病にかかって公立高校入試を受けられなかった受験生を対象に、別日程の追試験を導入する動きが自治体で広がっている。来春の入試では、今春より20多い29都府県・政令市で追試が行われることが、11月末までの文部科学省の調査で分かった。これは、公明党の主張を受け文科省が昨年10月、急病の受験生への「特段の配慮」を求める通知を都道府県などに出したことによるもの。
今回の調査では、都道府県に対して急病の受験生への対応状況などを聴取した。調査結果によると、2018年春から「独自の日程」または「第二次募集と同一の日程」で追試を実施するとしたのは、17都府県・12政令市。今春は6府県・3政令市だったが、大幅に増加した。19年春以降の導入を「検討中」としたのは10県・4政令市だった。
導入拡大のきっかけとなったのは、昨年2月に神奈川県で受験生とその母親が自殺した事件だ。インフルエンザにより、高校入試で十分に力を発揮できなかったことを苦にしたのが要因とされた。
これを受け公明党は、同3月の衆院文科委員会で浮島智子さんが、こうした悲劇を二度と繰り返さないよう、受験生の急病対応に関する実態把握や追試導入などを強く要請。国会議員と地方議員の連携によって、一部の地方議会でも追試導入などの対応策を推進した。