e両院議員総会での党幹部あいさつ(要旨)
- 2017.12.11
- 情勢/解説
公明新聞:2017年12月9日(土)付
幼児教育 無償化が拡大
日中結ぶ公明の役割果たす
山口代表
特別国会では、安倍晋三首相の所信表明演説に対する代表質問や法案審議などで、しっかりと論戦ができた。国会論戦だけでなく、与党として税制改正や予算編成などに向けた議論も同時並行で行ってきた。
特に、先の衆院選で国民に約束した幼児教育や高等教育の無償化など教育費負担の軽減は、政府・与党の政策として合意し、経済政策パッケージの中に盛り込まれた。
幼児教育の無償化は、2006年に公明党が策定した「少子社会トータルプラン」でコンセプト(考え方)を固め、その後、一貫して訴え、財源を見つけながら、徐々に広げてきた。今回、消費税収を生かして、一気に実現する方向になった。
私立高校授業料の実質無償化については、衆院選直前の党首討論で首相と共に取り組む姿勢を示し、選挙後の与党政権合意の中に含まれていることを確認して実現となった。
実施に向け、国会議員と地方議員の強いネットワークの力を生かして、地域の特色に応じた工夫をしていきたい。
先日、韓国、中国に党代表団として赴いた。日中韓首脳会談の早期実現、北朝鮮の非核化など重要な課題について各国の首脳、要人と率直に意見交換し、共通の認識を得ることができた。与党として大事な役目を果たした。
日中関係については、今年が日中国交正常化から45周年、来年が日中平和友好条約の締結から40周年という大きな節目を迎えることになり、この機を生かすことが重要だ。今月下旬には、日中与党交流協議会で自民、公明両党の幹事長が訪中する予定だ。
長年にわたって、公明党は独自に日中交流を行い、信頼関係を重ねてきたが、一貫した継続性のある取り組みが大事だ。後輩にそのバトンを渡して重要な日中関係をつなぐ公明党の役割を確認しながら、力を発揮していきたい。
来るべき2019年の統一地方選、参院選に向け、いろいろな布石を打ちながら、「公明党ここにあり」の姿を示していこうではないか。
地域に根差し政策実現 "二つの風"と闘い復興加速
井上幹事長
特別国会は会期が短かったが、安倍晋三首相の所信表明演説に対する代表質問や予算委員会などでの論戦を通じ、公約実現につながる大きな成果を挙げることができた。
これからは今年度補正予算や来年度予算の編成、税制改正の取りまとめに向けた大事な時期に入る。補正予算については、地方にある中小規模の河川が脆弱なことが災害時の被害を大きくしていることから、防災対策に対する要望が強い。しっかりと予算を確保していきたい。
税制改正では、多くの中小企業で事業承継の問題が深刻になっている。抜本改革に取り組み、結果を出していきたい。
東日本大震災の発生から6年9カ月近くが過ぎた。安倍内閣が発足した際、首相が全閣僚に手渡した共通の「指示書」がある。その中に「全閣僚が復興大臣」との認識を共有し、東日本大震災の被災者に寄り添い、被災地の再建に全力を尽くすと書かれている。「全閣僚が復興大臣」との認識で安倍内閣が出発したことは被災地にとって心強い。引き続き公明党としても被災者に寄り添っていきたい。
震災の風化が現実に懸念されているが、風化と風評被害の"二つの風"と闘い続ける決意だ。
先日、ある地方選を通して「公明党の強さは地方議員と国会議員が一緒に地域を歩いていることだ」と言っている人がいた。先の衆院選では政党の離合集散があり、政党とは何かが改めて問われている。地域の中にしっかり根を張った地方組織があり、地方議員と国会議員のネットワークを通じて地域のニーズをしっかり受け止め、政策を実現するという公明党の姿勢は、ますます光輝いてくると確信している。その認識を新たにして次の戦いに向けて出発したい。