e公明独自の政策が前進

  • 2017.12.14
  • 情勢/経済
[画像]メインイメージ

公明新聞:2017年12月14日(木)付



私立高無償化 全国で
所得税改革 中間層の負担増に配慮
日中韓サミット早期開催促す
福岡市で山口代表が講演



公明党の山口那津男代表は13日午後、福岡市で開かれた「毎日・世論フォーラム」(毎日新聞社主催)で当面の重要政治課題について講演した。山口代表は、8日に閣議決定された「新しい経済政策パッケージ」で私立高校授業料の実質無償化が実現した成果を強調。日中、日韓関係の発展に向けた公明党の取り組みにも触れ、「これからも独自の政策発信、海外との交流を続けていく」と力説した。

山口代表は、経済政策パッケージに幼児、高等教育の無償化や私立高校授業料の実質無償化が盛り込まれたことに触れ、「公明党が推進してきたものが大きく前進することになった」と強調。幼児教育の無償化については、公明党が2006年にまとめた「少子社会トータルプラン」で考え方を打ち出し、その後も一貫して実現の道を切り開いてきたと述べ、「長年の取り組みによって日本の政策の柱になったことを高く評価している」と語った。

公明党が独自に訴えてきた私立高校授業料の実質無償化については、「各地で支援措置があるが、バラバラだ。国として、どの高校でも等しい支援策をつくるべき、というのが公明党の基本姿勢だ」と力説。20年度までの実施に必要な財源は、政府の責任で確保することになったと報告した。

来年度税制改正で焦点となっていた所得税改革では、働き方が多様化していることから、誰でも受けられる基礎控除を拡大し、会社員を対象とした給与所得控除を縮めていく必要性を指摘。税負担が増える会社員の給与水準については、当初「年収800万円超」が提示されたものの、公明党が中間層に配慮するよう求めた結果、「年収850万円超」で決着し、「生活コストがかかる都市部の会社員の実情を考慮した結論になった」と述べた。

今回の税制改正で中小企業の事業承継税制を抜本的に拡充する意義については、「相続、贈与税が高くて後継者に譲れないのが実情だ。廃業となれば、技術が途絶えてしまう」と強調。抜本改革では、自社株を後継者に引き継ぐ際の相続税を100%猶予するとともに、納税猶予を続けるために必要な雇用要件を見直すべきだと力説した。

一方、山口代表は、11月下旬から12月上旬にかけて韓国、中国を相次いで訪問した成果に言及。両国の要人と会談し、日中韓サミット(首脳会議)の早期開催や、北朝鮮問題に対する認識を共有することができたと述べ、「首脳の往来や北朝鮮問題での連携に向け政府・与党で認識を共有しながら進めていきたい」との考えを示した。

日ロ関係に関しては、北方四島での「共同経済活動の実施方法を検討し、具体的なプロジェクトを実行するのが課題だ」と指摘。医療や教育などの分野でも両国が協力し合う環境を整えていくことが重要だと述べた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ