e細やかな被災者支援を 住まい確保 風評対策十分に

  • 2017.12.18
  • 政治/国会
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公明新聞:2017年12月16日(土)付



党復興加速化本部 で井上幹事長 生活再建、

今が"正念場"

政府は東電に協力を促せ



公明党の東日本大震災復興加速化本部(本部長=井上義久幹事長)と復興・防災部会(部会長=高木陽介衆院議員)は15日、衆院第2議員会館で合同会議を開き、政府から復興・防災に関する2018年度予算案の折衝状況や、被災者支援の状況についてヒアリングを行った。

席上、井上幹事長は、東京電力福島第1原発事故の被災者に対する仮設住宅の提供や家賃賠償などが18年度末にかけて期限を迎えることに言及し、「被災者が困窮することなく生活再建を果たすため、今が正念場だ」と強調した。

さらに井上幹事長は、政府に対して、被災者の実情を踏まえた細やかな対策の実施を求めた上で、「東京電力に対しても、国や県、市町村が行う住宅確保支援など生活再建の取り組みに協力するよう指導すべきだ」と強く訴えた。

政府側を代表してあいさつした浜田昌良復興副大臣と、新妻秀規、平木大作の両復興大臣政務官(いずれも公明党)は、「しっかりと3人が連携して対応していく」と応じた。

会議の中で政府は、折衝が続く18年度予算案について説明。12日に政府が取りまとめた「風評払拭・リスクコミュニケーション戦略」に基づく新規事業として、放射線の知識を国民に分かりやすく伝える事業が入ったと紹介した。被災事業者の二重ローン問題を解消するために国が設立した「東日本大震災事業者再生支援機構」への追加出資も盛り込まれたと述べた。

一方、政府は、災害公営住宅に一定期間入居した際、家賃が上がる人が出てしまう問題について解説。「入居収入基準を上回る人の家賃が入居後4年目から上昇」「低所得者を対象とした国の家賃補助が入居6年目から段階的に縮小」の2ケースへの対応として、入居収入基準の引き上げや家賃の減免を自治体が独自に行えるとして、被災自治体に対して説明を続けていると報告した。

出席議員からは、「風評被害対策は幅広い世代に伝わるように工夫すべき」などの意見が出たほか、被災地の児童生徒の心のケアや学習支援を担うための教職員定数の加配について「被災地の要望通り、十分な予算を付けてもらいたい」といった声が上がった。

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