e改正薬害肝炎救済法
- 2017.12.18
- 情勢/解説
公明新聞:2017年12月18日(月)付
給付金の請求期限が2023年1月まで5年間延長。
公明党がリードし、被害者らの救済を継続する。
Q 薬害C型肝炎の被害者らに支払われる給付金の請求期限が延長されたと聞いたが。
A そうなんだ。9日に閉幕した特別国会で、改正薬害肝炎救済法(議員立法)が成立し、来年1月15日に迫っていた給付金の請求期限は5年間延長された。これにより、請求期限は2023年1月15日までとなった。薬害肝炎全国原告団・弁護団の要請も踏まえ、公明党が法改正を強力に推進した結果だよ。
Q 具体的な救済内容は。
A 08年から始まった救済制度は、過去に出産や手術で大量出血した際、C型肝炎ウイルスに汚染された血液製剤を投与されてC型肝炎に感染した人や遺族などを対象としている。肝硬変・肝がんへの進行や死亡が4000万円、慢性C型肝炎患者が2000万円、未発症の感染者(無症候性キャリア)が1200万円と、症状に応じて給付金を受け取れるんだ。
Q 給付金をもらう方法は。
A 国を相手に請求期限までに訴訟を起こした上で、裁判手続きの中で被害の事実関係が認められる必要があるんだ。認められた場合は、一定の弁護士費用(給付金の5%相当)を国が負担することになる。
Q 被害者は何人いるのか。
A 推計1万人超に上るが、先月末時点で提訴した人は累計3196人。このうち裁判を経て給付対象とされた人は2297人。感染者の大半は提訴の手続きをしていない。
今回の法改正は、そうした被害者らを救済する道を開いたとも言えるね。
Q それはすごい。
A 薬害肝炎被害者の救済に一貫して取り組んできたのは公明党だ。02年から国と製薬会社を相手取って始まった薬害肝炎訴訟で、公明党は原告団から何度も要望を受け、解決のため奔走した。07年12月の和解協議に際しては、福田康夫首相(当時)に「一律救済」の政治決断を促し、議員立法による救済法制定をリードした。
今回の法改正を弾みに、被害者らの救済をさらに進めていきたい。