e教育無償化が前進 公明の主張、政府の新経済政策に(中)
- 2017.12.21
- 情勢/経済
公明新聞:2017年12月21日(木)付
幼児教育
3~5歳「全ての子ども」対象
0~2歳は、まず非課税世帯 受け皿整備、前倒しで加速
公明党がいち早く提唱し、段階的に対象を拡大させてきた幼児教育の無償化が、今回の「新しい経済政策パッケージ」で大きく花開くことになりました。
パッケージでは、3~5歳児について、「全ての子供たちの幼稚園、保育所、認定こども園の費用を無償化する」と表明。0~2歳児は「当面、住民税非課税世帯を対象として無償化を進める」としています。
就学前の障がい児の発達支援(いわゆる障害児通園施設)についても、公明党の主張を受け「併せて無償化を進めていく」と明記しました。
これらの無償化を、2019年4月から一部スタートさせ、20年4月から全面的に実施することとしています。
幼稚園、保育所、認定こども園以外の保育サービスをどこまで無償化対象にするかなどについては、「専門家の声も反映する検討の場を設け、現場及び関係者の声に丁寧に耳を傾けつつ、保育の必要性及び公平性の観点から、来年夏までに結論を出す」としました。
また、0~2歳児保育のさらなる支援については、引き続き「安定財源の確保と併せて、検討する」との方針を示しました。
人工呼吸器などの管理が必要な医療的ケア児に対しては、看護師の配置・派遣によって受け入れを支援するモデル事業を一層拡充するとともに、医療行為の提供のあり方について議論を深めながら「改善を図る」としました。
待機解消へ20年度末までに「32万人分」
パッケージでは、幼児教育の無償化とともに、保育所などの待機児童の解消を進める方針も強く打ち出しました。19年度から無償化が一部開始することも見据え、少しでも多くの保育の受け皿を確保できるよう、18年度から5年間で32万人分を整備する「子育て安心プラン」を前倒しで実施し、20年度末までに実現するとしています。既に、13年度から17年度末までで、約59.3万人分(見込み、企業主導型保育も含む)の受け皿が拡大しています。
保育の受け皿確保には、担い手となる保育士の確保が欠かせません。処遇改善に向けて、今年度の人事院勧告に伴う賃金引き上げに加え、19年4月からさらに1%(月3000円相当)の賃金引き上げを行うことにしています。