e都市農業を必ず守る

  • 2017.12.21
  • 情勢/経済
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公明新聞:2017年12月21日(木)付



生産緑地 貸借でも相続税を猶予
公明推進、与党大綱に明記



新鮮な農産物の供給や災害時の避難場所になるなど、多様な役割を担う都市農業を守る――。

14日に決定した2018年度与党税制改正大綱では、都市農業の振興に向け、「生産緑地」の貸借を円滑化する方針を明記した。

通常、都市部の農地は宅地並みに課税されるが、生産緑地に指定されれば、30年の営農義務を負う代わりに固定資産税が農地並みに軽減される。

東京など三大都市圏の特定市では、生涯農家であること(終身営農)を条件に相続税の納税猶予も受けられる。ただ、第三者に貸し出すと相続税の納税義務が生じるため、貸借が進まなかった。

担い手の高齢化や後継者不足が指摘される中、与党税制改正大綱では、生産緑地を貸し出した場合も相続税の納税猶予を認めることを明記した。農林水産省は来年の通常国会で、このための新法を提出する方針。

現行では、契約期間満了の半年から1年前に更新しない旨を借り手に伝えない限り、自動的に賃貸が続く仕組みがあり、地主は「貸したら二度と返ってこないのでは」と考えがちだ。新法では、生産緑地は、この仕組みの適用外とし、地主の不安を取り除く。

生産緑地の約8割は、1992年に指定を受けており、30年後の2022年に優遇期限を迎える。高齢化などを理由に営農を諦める人が増えれば、生産緑地を維持することができず、一気に宅地化が進む可能性が指摘されていた。

公明党都市農業振興プロジェクトチーム(PT)は今年6月、山本有二農水相(当時)に、円滑な生産緑地の貸借を促す体制の整備を要望。貸借時も相続税納税猶予の適用を求めたほか、生産緑地が返されないことへの貸し手の不安を払拭する制度も訴えていた。

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