e教育、子育て支援が充実
- 2017.12.23
- 情勢/経済
公明新聞:2017年12月23日(土)付
農家の収入保険創設も
石田政調会長に聞く
教育、子育て支援が充実/農家の収入保険創設も/石田政調会長に聞く
石田祝稔・党政務調査会長に、2018年度予算案と17年度補正予算案に反映された公明党の成果を聞いた。
2.3万人に 給付型奨学金
――18年度予算案に公明党の主張はどう反映されていますか。
石田祝稔政調会長 教育や子育て支援がさらに充実します。まず、17年度から先行実施している給付型奨学金を、本格的にスタートさせるための費用が計上されました。対象者は現在の2800人から2万2800人まで広がります。
放課後児童クラブ(学童保育)の待機児童解消へ、「放課後子ども総合プラン」を前倒しし、18年度末までに約30万人分の新たな受け皿を確保します。
――子どもの医療費助成を充実するため、自治体独自の助成に対する"ペナルティー"も廃止しますね。
石田 はい。政府は、独自助成が医療費の増大を招くとして、国民健康保険の国庫負担を減額していましたが、未就学児までの助成については、18年度から減額調整を廃止します。この見直しで、自治体は無理なく独自助成を継続でき、浮いた財源を他の少子化対策に充てることができます。
――中小企業や農家への支援も手厚くなりました。
石田 後継者不足や人手不足に悩む事業者を応援するため「事業引継ぎ支援センター」の人員を拡充します。17年度補正予算案では、通称「ものづくり補助金」で、設備投資などに取り組む企業を支援します。
一方、農家の経営安定化や新たな販路拡大に向けては、自然災害や農作物の価格下落など、農家の収入減少を補てんする「収入保険制度」を創設。補正予算案には、米国を除く11カ国が大筋合意した環太平洋連携協定(TPP)や日本・欧州連合(EU)経済連携協定(EPA)の妥結を受け、国内農林水産業への対策費を計上しました。
――被災地の復興支援や防災対策も欠かせません。
石田 東日本大震災からの復興加速では、被災地への風評被害や偏見を取り除くため、放射線に対する正しい知識を国民に分かりやすく伝える事業が盛り込まれています。相次ぐ自然災害への備えとして、自治体が行う災害対策や道路や堤防などの老朽化対策に充てる「防災・安全交付金」も拡充します。