e放射線 風評対策が強化
- 2017.12.26
- 情勢/経済
公明新聞:2017年12月26日(火)付
テレビ、ネットで情報発信
18年度予算案
東京電力福島第1原発事故の被災者と被災地に対する風評被害や偏見・差別の解消に向け、政府の取り組みが大幅に強化される。
22日に閣議決定された2018年度予算案には、復興庁が今月策定した「風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略」に基づく取り組みとして約5億円が計上された。テレビやインターネットを活用して放射線に関する情報発信を行うほか、全国の小・中・高校生向けの放射線副読本の改訂と普及を進める。
同戦略は、(1)放射線の正しい知識を「知ってもらう」(2)安全でおいしい福島県産の食品を「食べてもらう」(3)被災地の観光振興へ、福島県に「来てもらう」――を柱に、関係省庁が連携して国民に情報発信すると定めたもの。
放射線を巡っては、福島県の農林水産物の販売や観光客誘致の伸び悩みに影響しているほか、福島県から避難した子どもへのいじめにつながっていた。
公明党は、一貫して震災の風化と風評被害の"二つの風"防止を主張。18年度の与党予算編成大綱に「『風評払拭・リスクコミュニケーション強化戦略』に基づき情報発信の充実に努める」と盛り込むなど、対策に力を入れてきた。