e地方大学振興に交付金
- 2017.12.28
- 情勢/経済
公明新聞:2017年12月28日(木)付
産官学の連携を支援
来年度予算案で100億円
公明提案 生産性向上など促す
地方創生に貢献する地方大学づくりを応援――。政府は2018年度予算案で、地方大学の振興を目的とする新たな交付金として100億円を計上した。これは公明党が提案したもの。産官学の連携による産業振興や専門人材育成などの事業を支援し、地域の生産性向上と若者の定着を促していく。
交付金の申請には、自治体と地方大学、地元企業などからなる共同事業体による事業計画の策定が必要。その計画を国の有識者委員会が審査し、認定されると事業費の50%~75%が補助される。革新的で大学改革につながる事業ほど補助率が高くなる仕組みだ。交付額に関しては、年間で最大10億円(原則5年)とし、18年度は10件程度を想定している。
政府によると、交付金によって期待できる効果として、地方大学での教育・研究環境が向上すれば、学生が地方大学に進学する可能性が高まる。また、東京都に集中する私立大学などの地方移転も促されれば、学生の「東京一極集中」の緩和につながるとみている。
公明党総務部会は8月、18年度予算の概算要求で野田聖子総務相に対し、地域経済の活性化に向けて産官学連携によるイノベーション創出などへの財政支援を要望。先の衆院選の重点政策では、地方大学の振興に向けた交付金創設を提唱した。その上で、11月の衆院予算委員会でも交付金の実現を訴え、安倍晋三首相から「創設を検討したい」との答弁を引き出した。