e空き家活用 子育て世帯応援
- 2018.01.18
- 生活/生活情報
公明新聞:2018年1月18日(木)付
改修費と家賃を助成
ボイス・アクション、議会提案が実る
甲府市
空き家の有効活用と子育て世帯の定住促進のため、山梨県甲府市は今月、市中央部6地区をモデルとし、空き家の購入者や貸主を対象に、家屋の改修費用を助成する「空き家改修助成制度」と、空き家や空き室に入居する子育て世帯などに家賃を助成する「子育て世帯等家賃助成制度」を創設、申し込みを受け付けている。
このモデル地区の空き家率は7.4%で、甲府市全体の4.2%に比べ高い。そこで空き家を有効活用するため、改修助成制度では、居住目的で昨年4月以降に売買契約し、工事完了までに当該地への住民登録を行った購入者や、同様の時期に賃貸借契約を借主と結んだ貸主を対象に、助成対象工事費の3分の1以内で上限30万円(購入者が子育て世帯か、新婚世帯の場合、上限50万円)を助成することとした。
一方、家賃助成制度は、子育て世帯(中学生以下の子か、妊婦がいる世帯)と新婚世帯(婚姻後5年以内の夫婦で、いずれも50歳未満)が対象。昨年4月以降にモデル地区内の民間賃貸住宅(空き家・空き室)に賃貸借契約し、当該地に住民登録した世帯を対象(所得制限など諸条件あり)に、実質家賃の2分の1以内で上限月額2万円を36カ月を限度に助成する。
市議会公明党(兵道顕司代表)の佐野弘仁議員は2016年6月議会で、同年2月から党青年委員会が実施したアンケート「VOICE ACTION」(ボイス・アクション=VA)の結果、「婚活や新婚世帯への支援」を望む声が多かったことを紹介。新婚家庭への支援策を求めていた。さらに17年12月議会の代表質問で、「若者・子育て世帯への空き家等を利用した移住促進に資する施策の構築が必要」と主張。樋口雄一市長から「『中央地域等の空き家・空き室を利用した子育て世帯の支援制度』を新設する」との答弁を得ていた。
兵道代表と佐野議員はこのほど、市役所で樋口市長と新制度について意見を交換。樋口市長は「ハードとソフトの両面から諸課題の解決に挑むモデル地区での試みが成功し、市内全地域に段階的に広げることができれば、と期待している」と述べた。
さらに佐野議員は、市内の県本部事務所で、VAに協力してくれた若者の代表と会い、今回の実績と一連の経緯を報告し、改めて謝意を示した。