e定年後、農業へどうぞ

  • 2018.01.18
  • 生活/生活情報

公明新聞:2018年1月18日(木)付



今秋から 高齢者の雇用創出
小カブなど手軽に野菜作り
宮崎・新富町



宮崎県新富町は、みらい畑株式会社(石川美里代表取締役社長)や一般社団法人こゆ地域づくり推進機構と協力し、農業を活用した高齢者の雇用創出プロジェクトを昨年9月からスタートさせ、話題を呼んでいる。今秋には高齢者の雇用が本格化する予定だ。町議会公明党の倉永豪修議員はこのほど、党員らと共に野菜のテスト栽培を行っている畑などを視察し、関係者から話を聞いた。

プロジェクトは、一般企業などを定年退職した60歳以上の人を対象に、新たに農業で働けるような環境づくりをめざす。高齢者の雇用拡大だけでなく、耕作放棄地の減少にも期待がかかる。

一方で、「農業はキツイ仕事」との印象を持つ人も多い。そこで、新富町と機構、昨年9月から町に移住した石川社長が、町内の畑15アールで小カブやルッコラのテスト栽培を開始。実際に農作業に取り組みながら、高齢者でもできるような作業の研究を進めている。石川社長は「農業にはたくさんの可能性があると思う。体への負担が少ない作業方法だけでなく、時短勤務の検討など、高齢者でも楽しく手軽に農業ができる環境づくりを進めていきたい」と語っている。

新富町の人口は、約1万7000人。このうち5000人程度が65歳以上だ。健康寿命も年々上がる中、「老後も働きたい」との声も少なくない。

町まちおこし政策課の出口敏彦課長は、「新富町は、農業の町でもあるので新規就農者は大歓迎。農業人口が減少していく中で、危機感を持って取り組んでいきたい」としている。町内に住む澤田宏幸さん(76)は、「非常におもしろい取り組みだと思う。農業に興味が湧いた」と笑顔を見せていた。

町議会公明党は、倉永議員が2015年6月の定例議会で地域活性化をめざした雇用促進の重要性を強調するなど、一貫して推進してきた。

視察後、倉永議員は「高齢者の働き口が増えれば、それだけ地域の活性化につながる。これからも取り組みを応援していきたい」と語っていた。

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