e一人一人が輝く社会へ
- 2018.01.29
- 政治/国会
公明新聞:2018年1月27日(土)付
「働き方改革」急務
参院本会議で山口代表
参院は26日、本会議を開き、安倍晋三首相の施政方針演説などに対する各党代表質問を行った。公明党の山口那津男代表は、少子高齢化、人口減少の波に果敢に挑戦し、「一人一人が輝き、将来にわたって夢と希望が持ち続けられる社会を構築していく」と決意を表明。働く人の視点からの「働き方改革」を急務の課題と指摘し、地域で支え合う共生社会を推進する重要性を強調した。また、核兵器廃絶に向け、日本が「核保有・非保有国間の橋渡し役として、主導的な役割を果たすべきだ」と力説。東日本大震災の復興や福島再生に関して、政府の全力の後押しも求めた。=質問と政府答弁の要旨
働き方改革、中小企業支援
山口代表は、今国会の焦点である「働き方改革」について、時間外労働の罰則付き上限規制や、勤務間インターバル制度の普及・促進などを含む関連法案の早期成立を求めた。
さらに、訪日外国人旅行者が急増する中、「(手荷物の積み降ろしなど)発着を裏方で支える空港業務の労働環境は大変厳しいと聞いた」と述べ、現場の実態を踏まえ適切に対応するよう訴えた。
中小企業の支援強化については、事業承継税制の抜本拡充などを高く評価。今後は、円滑に事業承継が進むようワンストップ(1カ所)で相談に応じる「よろず支援拠点」の機能強化など体制整備を急ぐべきだと主張した。安倍首相は体制を強化し、「確実に施策が浸透するよう取り組む」と答えた。
生社会の推進
共生社会の推進に関して山口代表は、高齢者が住み慣れた地域で医療や介護を受けられる「地域包括ケアシステム」を地域の特性に応じて深化させることを急ぐべきだと力説。
また、生活困窮者対策にについて、施行から2年が経過した自立支援制度の課題に言及。自立相談や就労準備、家計相談に関する支援が一体的に行えるようにするなど、実情を踏まえた支援体制の見直し、強化を要請した。安倍首相は、一体的な支援を実施する自治体への支援強化などを行う考えを示した。
障がい者スポーツの推進に関して山口代表は、「健常者も障がい者も差異なく、誰もが『普通に』スポーツに親しめる社会をつくりたい」という関係者の言葉を紹介。東京パラリンピックに向けた支援策強化も訴えた。
復興、福島再生
福島再生 風評被害対策を強力に
山口代表は、東京電力福島第1原発事故の被災者と被災地に対する風評被害や偏見・差別が根強いことを指摘。農林水産業や観光業といった福島の人々のなりわいに、「目に見えての『効果』が如実に表れるよう、強力な風評被害対策を求める」と訴えた。安倍首相は、放射線の正確な情報発信に努めるなど、「国が前面に立って、公明党と共に福島の再生に全力で取り組む」と述べた。
核廃絶
核廃絶へ主導的役割を
核兵器廃絶に関して山口代表は、日本が主導的な役割を果たし、「核軍縮の結果を出していくべきだ」と強調。安倍首相は、「核兵器国と非核兵器国双方の橋渡し役として主導的役割を果たすことにより、現実的な観点から核なき世界を実現するための努力を重ねていく」と応じた。