e除雪強化へ財政支援を
- 2018.02.15
- 情勢/気象
公明新聞:2018年2月15日(木)付
政府「交付税、繰り上げ検討」
地位協定改定 米国と交渉せよ
衆院予算委で遠山氏
衆院予算委員会は14日、安倍晋三首相らが出席して集中審議を行った。公明党の遠山清彦氏は、日本海側を中心とした大雪被害の復旧に関し、「道路、鉄道の除雪体制を強化して円滑な交通を確保するため、財政支援を充実してもらいたい」と要請。自治体への特別交付税の繰り上げ支給などを求めた。
これに対し、野田聖子総務相は、「積雪の状況や要望を聞き、3月分の特別交付税の一部を繰り上げて交付することを検討する」と応じた。
また、遠山氏は、記録的な大雪に見舞われた福井県で公明党が行った現地調査で、生活道路の除排雪を自衛隊に求める声が多く届けられたことに触れ、「要請があれば柔軟に対応を検討してほしい」と訴えた。
一方、在日沖縄米軍基地の問題に関して遠山氏は、米兵や軍属による殺人や性的暴行などの凶悪犯罪があった場合、起訴前に容疑者の身柄を引き渡す米側の「好意的考慮」を日米地位協定に明記する改定を、米国と交渉するよう政府に強く要望した。併せて、米海兵隊の県外・国外移転の推進も求めた。
菅義偉官房長官は、「(米海兵隊の)グアム移転事業をできる限り早く実現できるよう取り組んでいる」と答弁。日米地位協定の改定については、「政府として重く受け止め、取り組んでいる」と答えた。
日中関係の改善に向け遠山氏は、両国の首脳会談をはじめとするハイレベル交流の頻度を増やすとともに、草の根交流を広げていく必要性を力説した。
安倍首相は、「ハイレベルの往来を重ねる中で、日中関係を新たな段階に押し上げていきたい。同時に党間交流、草の根交流を進め、裾野を広く厚くすることも重要だ」と述べた。
このほか遠山氏は、人間の判断を経ず、人工知能(AI)が攻撃目標を設定し殺人を行う「自律型致死兵器システム」(LAWS)の規制に関して政府の見解をただした。
河野太郎外相は、「完全自律型の兵器の開発をわが国が行う意図は有していない」と述べた。