e廃炉作業 着実に前進
- 2018.02.19
- 情勢/解説
公明新聞:2018年2月18日(日)付
東電福島第1原発 核燃料取り出しへ調査
党復興加速化本部
東日本大震災から7年の節目を控え、公明党の復興加速化本部(本部長=井上義久幹事長)は17日、東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)の敷地内を視察した。井上幹事長のほか、高木陽介、伊藤渉、国重徹の各衆院議員、宮崎勝参院議員、公明県議らが同行。東電の廃炉・汚染水対策最高責任者である増田尚宏氏らが案内した。
一行は、3号機の使用済み核燃料プールに保管されている燃料の取り出しに向け、原子炉建屋上部を覆うカバーの設置工事を確認した。カバーは高さ約18メートルのドーム型で、燃料を取り出す装置を風雨から守り、放射性物質の外部への飛散を防ぐもの。増田氏は「工事は順調に進んでおり、今月中には完成する」と述べ、2018年度中頃から燃料を取り出す計画を説明した。
さらに一行は、汚染水対策として1~4号機周辺の土壌を凍らせて地下水の浸入を防ぐ「凍土遮水壁」の運用状況も調査。凍土の制御を行う凍結プラントでは、土壌が均一に冷却され、汚染水が海に流出しないようにコントロールできている状況を確認した。
このほか、敷地内で発生する放射性廃棄物を保管するため、新たに増設した「固体廃棄物貯蔵庫第9棟」なども見て回った。
視察後、井上幹事長は「軽装で作業できるエリアも広がり、困難な廃炉作業だが着実に進んでいることが分かった。引き続き、安全第一で取り組むよう求めていきたい」と語った。