eママの出勤 子どもと一緒
- 2018.02.19
- 生活/生活情報
公明新聞:2018年2月19日(月)付
仕事場の隣に託児所
「安心して働ける」と好評
公明推進、県女性局が視察
奈良・上牧町
子どものそばで安心して働く――。奈良県上牧町はこのほど、育児と仕事の両立を支援するため株式会社「ママスクエア」と連携し、託児所を併設した就労施設をオープンさせた。この施設はホームページに掲載する原稿のチェックやコールセンターのオペレーター業務などを行っている。事業を推進した公明党の富木つや子、長岡照美の両町議をはじめ、党奈良県本部女性局(森下みや子局長=橿原市議)の議員が視察した。
就労施設は町内の複合商業施設「アピタ西大和」の1階に開設。仕事場と託児所がガラス窓で仕切られ、母親が安心して働けるのが特徴だ。ぐずる子どもを保育園に送り出すストレスもなく、必要に応じて保育士が窓をノックし、子どもの名前と要件が書かれたカードを示せば、母親がすぐに対応できるという。
上牧町によると、同町の人口は13年前をピークに減少傾向にあり、合計特殊出生率も1.09で全国平均(2016年、1.44)を下回っている。また住民アンケートでは、希望する就労環境が町内に少ない実態も判明し、育児と仕事を両立できる環境整備が課題だった。
こうした状況を改善するため、町は首都圏を中心に母親のための就労施設を展開している同社と連携。昨年12月、オープンにこぎつけた。
4月以降、雇用拡充
就労している母親は15人で、うち6人が町内在住者。今年4月以降、オペレーター業務を本格稼働させる予定で、現在、研修が行われている。同社では本格稼働後、それぞれの母親の生活スタイルに応じてシフトを組むとともに、就労者の人数を30人ほどに拡充する方針だ。1歳の子どもと通う母親(33)は「出産してからは子どもと2人きりの生活が続いていた。リフレッシュでき、子どもも近くにいるので安心して働ける」と話していた。
母親の育児と仕事の両立については、16年12月の定例議会で富木町議が環境整備を要望。町側から民間と連携して事業を進めるとの答弁を引き出していた。