e教員「働き方改革」前へ
- 2018.02.21
- 政治/国会
公明新聞:2018年2月21日(水)付
教育の「質」向上めざし 定数改善、部活見直しを
衆院予算委で浮島さん
衆院予算委員会は20日、安倍晋三首相らが出席し、社会保障・人づくり革命などに関する集中審議を行った。公明党の浮島智子さんは、教員の働き方改革について「教育の質の向上につなげることが目的だ」と強調し、教職員定数の改善などを前進させるよう訴えた。
浮島さんは、英語の教科化などを柱とする小学校の新学習指導要領が全面実施される2020年度に向けて、英語を教える「専科指導教員」を増やす教職員定数の改善が18年度予算案に盛り込まれた意義を強調。教育の質の担保と教員の負担軽減の観点から、同定数のさらなる改善を訴えた。安倍首相は「引き続き、指導、事務体制の効果的な強化を図りたい」と応じた。
部活動について浮島さんは、教員の負担軽減に向けた外部指導員の確保などとともに、「部活動の抜本的な見直しも必要」と力説。スポーツ庁が運動部活動の適正化へ作成するガイドラインを「(けがなどから)子どもたちを守る観点から徹底すべき」と訴えた。安倍首相は「ガイドラインが(現場で)徹底されるよう取り組む」と答えた。
浮島さんは、教員の勤務時間の適正な設定や管理徹底、スクールカウンセラーの常勤化、自治体による給食費の徴収・管理の促進なども訴えた。
大雪被害の伝統産業守れ
一方、浮島さんは福井県の「越前和紙」業界が、大雪による工場・倉庫倒壊や物流遮断などで甚大な被害に見舞われている現状を紹介。自然災害から伝統産業を守るための支援を求めた。世耕弘成経済産業相は「被災地の声を聞き、寄り添った対応をしたい」と表明。今後、伝統産業が災害に直面した場合の支援のあり方について、「抜本的に変える議論を行い、適切な対応を取りたい」と述べた。
また、大雪で壊れた伝統工芸の制作用具の復旧などについて浮島さんは、国の文化財指定を受けていない場合も支援する必要性を主張。文化庁側は「しっかり対応していく」と答えた。