eコラム「北斗七星」

  • 2018.03.13
  • 情勢/社会

公明新聞:2018年3月13日(火)付



最近、「フレイル」という言葉をよく聞くようになった。加齢とともに、筋力や認知機能など心身の活力が低下した虚弱状態のことで、要介護などになるリスクが高いとされている。国内約450万人、75歳以上の1~2割との推定もある◆病気ではないが危険性があるという意味では「メタボ」と同じような用語だ。東京都健康長寿医療センター研究所によれば、フレイルの人は、そうでない人に比べて要介護発生などのリスクが2.4倍だという◆「体重や筋肉が減った」「歩くのが遅くなった」「あまり外出しない」など思い当たる節があれば、フレイルを疑ったほうがよいかもしれない。ちなみに、両手の親指と人差し指でつくった輪っかで、ふくらはぎが囲めるようだと筋肉は衰えているらしい◆医師で作家の鎌田實さんは、毎日新聞の連載コラムの中で、高齢者がフレイルにならないためとして、筋肉や骨、血管をつくるタンパク質をしっかり摂ることやスクワット運動などで太股の筋肉を強化することを勧めていた◆「人生を豊かに過ごすには、貯金よりも、貯筋。何歳からでも手遅れではない」と鎌田さん。頼みとすべきは、やはり体力。というわけで、北斗子は「貯筋、貯筋」と呟きながら階段を上り下りしている。心なしか太股が太くなってきた。気のせいだろうか。(中)

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