e財務省、森友文書 書き換え

  • 2018.03.13
  • 政治/国会
[画像]メインイメージ

公明新聞:2018年3月13日(火)付



国会軽視 断じて許さず
答弁と整合性図る
山口代表が強調 与党として厳しく対応



政府は12日、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却に関する財務省の決裁文書について、値引きが表面化した後に同省理財局で14種類の関連文書を書き換えたと国会に報告した。麻生太郎財務相は同日午後、記者団に対し、「行政文書の書き換えは極めて由々しきことで誠に遺憾だ」と陳謝。自身の辞任は否定した。さらに書き換えの「最終責任者」は当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官で、佐川氏の国会答弁に合わせる形で行われたと説明。その上で、大阪地検の捜査への全面協力と並行して、財務省として調査を進める考えを示した。これを受け、公明党の山口那津男代表は、国会内で記者団に対し、大要次のような見解を述べた。

一、決裁された行政文書を後から書き換えたことは行政の信頼を失うもので誠に遺憾だ。財務省理財局の判断で国会に明らかにすべきものを明らかにしなかったのであれば、国権の最高機関である立法府(国会)を軽視するものであり、断じて許されない。

一、(森友文書書き換え問題の影響について)行政が信頼を失っているのは明らかだ。与党として政府の対応をただして国民の信頼を得られるように議論していきたい。佐川氏の国会招致については今後、必要があれば国会が議論して判断するだろう。

一、(公明党の対応について)まずは事実を基にして国会で議論を深めて実態を明らかにしていく。責任の所在や二度と同じことを起こさないようにするにはどうすべきかについても議論し、与党として厳しく監視しなければならない。

一、(麻生財務相の責任について)今、麻生財務相に求められているのは国民や国会に対して、しっかり説明責任を果たすことだ。捜査をしている検察への協力、財務省内の調査をやりきるのは当然だ。その上で、失った国民の信頼を回復するために財務省の態勢を立て直してもらいたい。

一、(行政文書管理のあり方について)行政情報の透明性を確保するために情報公開制度を定着させることが重要だ。情報公開制度の信頼に問題が生じたとすれば、その制度や国会の監視機能の強化を進めていくべきだ。


首相「全容解明へ調査進める」


安倍晋三首相は12日午後、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書書き換えについて、「行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であり、行政の長として責任を痛感している。国民に深くおわびする」と陳謝した。首相官邸で記者団に語った。

麻生太郎財務相に対しては「全容解明の責任を果たしてもらいたい。全てが明らかになった段階で信頼回復に向けて、組織を立て直すために全力を挙げて取り組んでもらいたい」と述べた。

財務省の報告書は78ページ。2月下旬から4月にかけて「貸付決議書」など5件の文書を書き換え、その内容を反映させる形でさらに9件の文書を書き換えたという。問題の文書は、近畿財務局が作成した森友側との2015年の貸し付け契約と16年の売買契約に関するもの。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ