e障がい児保育に重点配分
- 2018.03.19
- 政治/国会
公明新聞:2018年3月17日(土)付
秋野氏 中小の設備投資特例、周知を
老朽インフラ対策も訴え
参院は16日、本会議を開き、地方交付税法及び特別会計法改正案などの趣旨説明と質疑を行った。公明党から秋野公造氏が質問に立った。
認可保育所で障がい児を受け入れている自治体に対する費用として、総務省が400億円程度と見積もってきた地方交付税について秋野氏は、2018年度から800億円程度と手厚く配分する点を評価した。その上で、障がい児の対象範囲について「発達障がい児や軽度まで含まれているのか」と確認。野田聖子総務相は「発達や軽度も含む」と応じた。
さらに、自治体ごとで受け入れ障がい児数に差が生じていることから「受け入れに積極的な自治体には支援が行き届くよう、精密な(配分額の)算定が必要だ」と主張。野田総務相は「実際の障がい児数に応じて算定し、障がい児保育にかかる財政需要を、より的確に反映する」と述べた。
一方、秋野氏は、地方税法等改正案で自治体ごとの判断により、中小企業の新規設備投資にかかる固定資産税を最大ゼロにできる特例措置に言及。制度の活用促進を図るため、自治体や事業者に対し「より一層の周知徹底を図り、制度の理解に取り組む必要がある」と訴えた。
野田総務相は「市町村や経済界など地域の関係者が内容を理解し、一体となって取り組むことが不可欠だ」と述べ、経済産業省と連携して周知を図る意向を示した。
自治体が管理する橋などのインフラ老朽化対策について秋野氏は、地域住民が安全・安心に暮らすことができるよう、迅速に進める必要性を指摘。その上で、公共施設の適正管理に向けた政府の取り組みを聞いた。
野田総務相は、各自治体が公共施設の長寿命化対策の財源確保で発行できる「公共施設等適正管理推進事業債」に触れ、公共建築物や道路、農業水利施設に限定されている同事業債について「来年度から長寿命化事業の対象(施設)を拡充する。財政力に応じて交付税措置率も引き上げる」と答えた。