e「森友」書き換え 全容解明 政治主導で

  • 2018.03.27
  • 政治/国会

公明新聞:2018年3月27日(火)付



財務省調査の遅れ指摘
参院予算委で里見氏



参院予算委員会は26日、安倍晋三首相らが出席して安全保障と内外の諸情勢に関する集中審議を行い、公明党から里見隆治、杉久武の両氏が質問に立った。

里見氏は、学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書書き換え問題について、全容解明へ財務省が進める内部調査が遅れていると厳しく指摘。「(このままでは)国民の不信感がさらに増幅するのではないか。政治の強力なリーダーシップで進めるべきだ」と訴えた。安倍首相は「財務相の指揮の下、徹底して調査するよう指示したい」と答えた。

財務省本省内の電子決裁システムに書き換え前の文書が残っていた問題に関して里見氏は、同システムの決裁文書を閲覧、書き換えができる職員の人数を聞いた。太田充・財務省理財局長は閲覧できる理財局の職員は31人、書き換え可能な職員は19人と説明した。

これに対し里見氏は「それだけ多くのアクセスできる職員がいるのに、なぜもっと早く(残っていると)発表できなかったのか。もっと早く分かっていたと疑われても仕方ない」と指摘した。

その上で、里見氏は再発防止策への具体策として、不正を内部告発した通報者を保護する公益通報者保護制度の活用を提案。財務省では告発を受理した実績がほとんどないことを明らかにさせた上で、「職員がアクセスしやすいよう制度を周知徹底すべきだ」と力説した。

安倍首相は「通報窓口が確実に機能するための取り組みを不断に進めていきたい」と述べた。


年金ミス検証 第三者で進めよ


賃上げの勢い 中小企業にも 杉氏


質問する杉氏=26日 参院予算委杉氏は、日本年金機構が業務委託した業者のデータ入力漏れ・入力ミスにより、年金の過少支給が続出した問題について「言語道断だ」と指摘し、影響がある受給者への丁寧な対応と再発防止を訴えた。

特に再発防止を巡っては「検討を機構や厚生労働省の中で終わらせるのではなく、外部の第三者による検証委員会の設置も含めた抜本的な方法で行うべきだ」と提案。加藤勝信厚労相は「外部の専門家が入る調査組織を立ち上げ、(業務委託のあり方を)徹底的に見直す必要がある」と答えた。

また、今年の春闘に関して杉氏は、基本給を底上げするベースアップ(ベア)が、大手企業で5年連続の実施となることに言及。その上で「今後は夏場にかけて本格化する中小企業の回答が注目される。デフレ脱却を確かなものにするには、働く人の約7割を占める中小企業への波及が欠かせない」として、賃上げを後押しする重要性を訴えた。

安倍首相は、所得拡大促進税制などの支援策に触れるとともに「公明党の提案で全国に設置した『地方版政労使会議』を通じた政労使の連携推進など、あらゆる施策を総動員し、賃上げの勢いをさらに力強いものにしたい」と表明した。

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