e対北、日米結束を強化
- 2018.04.03
- 情勢/国際
公明新聞:2018年4月3日(火)付
首相 17~20日に訪米
拉致・核・ミサイル 包括的解決へ総力
政府・与党が方針確認
政府と自民、公明の与党両党は2日昼、首相官邸で連絡会議を開き、北朝鮮情勢について、中朝首脳会談などの変化を踏まえ、日米が結束を強化して対処していく方針を確認した。
席上、安倍晋三首相は、北朝鮮情勢の変化について「日米韓が緊密に協力し、中国、ロシアなど国際社会と連携して最大限の圧力をかけた成果だ」と強調。北朝鮮が完全かつ検証可能で不可逆的な方法による核・ミサイル廃棄に向けた具体的な行動を示すまで、最大限の圧力を維持していく考えを示した。
また、今月17~20日の日程で訪米し、トランプ大統領と北朝鮮問題などをテーマに会談すると表明。5月末までに行われる米朝首脳会談を前に、核・ミサイル問題に加え、拉致問題も米朝首脳会談で取り上げるよう求めていくと述べた。
これに対し公明党の山口那津男代表は、「非核化への具体的な行動が見られるまで圧力をかけ続け、核・ミサイル、そして拉致問題の包括的解決へ効果的な対応を検討してもらいたい。与党も全面的にバックアップしたい」と強調。日米首脳会談では、拉致問題も含めた認識を共有すべきだと訴えるとともに、日本が議長国を務める日中韓サミット(首脳会議)も生かして包括的解決に力を尽くしてもらいたいと力説した。
「働き方改革」今国会で 公文書管理のあり方も検討
一方、後半国会の取り組みについて安倍首相は、働き方改革関連法案を今週中に提出する考えを示し、与党の協力を要請。山口代表は、同法案や、中小企業支援などを柱とする生産性向上特別措置法案など国民生活と密接に関係する法案について、「国会審議を充実させた上で着実な成立を期したい」と応じた。
働き方改革の意義について山口代表は、長時間労働の是正や同一労働同一賃金の導入など70年ぶりの労働法制の大改正であることから、「国会での議論を通じて国民の理解を深め、今国会での成立を期したい」と強調した。
学校法人「森友学園」への国有地売却に関する財務省の決裁文書改ざん問題に関して安倍首相は、「徹底的に調査を行い、再発防止に全力を挙げていく」と述べた上で、再発防止策として「今年度から適用される公文書に関するガイドライン(指針)による厳格なルールを徹底し、電子決裁システムへの移行を加速させていく」と語った。
山口代表は、財務省に対し「独自調査で真相究明し、一刻も早く国民に公表してもらいたい」と要請。公文書管理のあり方については、「更新履歴などを厳格に管理する電子決裁システムへの移行を含めた厳正な改ざん防止策が必要だ」と述べ、与党としても提言を取りまとめる考えを示した。