e「18歳成人」法案審議入り
- 2018.04.25
- 政治/国会
公明新聞:2018年4月25日(水)付
国重氏 若者の社会参加促進に重要
成人年齢を18歳に引き下げる民法改正案が24日の衆院本会議で審議入りし、公明党の国重徹氏が質問に立った。国重氏は、成人年齢の引き下げについて、「18歳成人は今や世界の主流。世界の趨勢、わが国の将来を見据え、環境整備を前提に適当だ」と表明。成人年齢の引き下げが約140年ぶりの法改正となることを踏まえ、その意義について政府の見解をただした。
上川陽子法相は、法改正の意義に関し「少子高齢化が急速に進むわが国においては、将来の国づくりの中心である若年者に早期に社会参加してもらい、社会の構成員として重要な役割を果たしてもらうことが重要」と力説。その上で、「若年者が安心して経済取引を行い、社会の中で自立できるようサポートすることが重要」とも述べた。
国重氏は成人年齢の引き下げによる18、19歳の消費者被害の拡大を防ぐため、学校における消費者教育や若者の自立支援策を充実させる重要性を指摘。さらに、成人式の時期やあり方についても必要な検討を進めるよう訴えた。
消費者教育について林芳正文部科学相は、「関係省庁とも連携し、消費者教育の充実に向けて取り組みを加速していく」と語った。
一方、国重氏は、法相の諮問機関である法制審議会が議論している少年法の適用年齢引き下げについて、「公明党は、少年の可塑性(変化する可能性)を信頼するという立法趣旨を踏まえて引き下げは慎重であるべきとの考えだ」と強調した。
上川法相は「少年法の保護処分は再非行防止と立ち直りに機能を果たしている」との認識を表明。引き下げた場合、18、19歳の更正に必要な処遇ができず、再犯の危険性を増加させるのではないかといった懸念を踏まえ、法制審で議論されていると述べた。