e日中 相互理解の加速へ 地域、民間交流さらに
- 2018.05.14
- 情勢/経済
2018年5月12日
党参院議員総会などで山口代表
公明も幅広い分野で後押し
公明党の山口那津男代表は11日午前、国会内で開かれた党参院議員総会や、同日夕に北海道函館市内で開かれた横山信一参院議員(党道本部代表代行)の「語る会」であいさつし、日本と中国の地域間交流を話し合う「日中知事省長フォーラム」が同日、札幌市内で開かれたことに触れ、「地域間交流が幅広いレベルで広がっていくことをネットワーク政党である公明党も担っていく」と力説した。
山口代表は、同フォーラムに来日中の中国・李克強首相が出席したことに言及し、日中の相互理解を促すには、政府間だけでなく、地域との交流も広げていく必要性を指摘。また、政府や自治体のほか、「民間の皆さんと共に、交流の厚みをつくっていくことが重要だ」と語った。
9日に行われた安倍晋三首相と李首相の日中首脳会談については、東シナ海での自衛隊と中国軍の偶発的な衝突を回避するための「海空連絡メカニズム」の運用開始で合意するなど、多くの成果が得られたと強調。その上で、今後も幅広いレベルで関係発展の流れを続けていくには「政治の安定が大事だ。安定した政治環境を自公でつくっていきたい」と述べた。
また、山口代表は、北朝鮮問題への対応では、6月12日にシンガポールで行われる史上初の米朝首脳会談の成功が当面の最大の課題だと指摘。米朝首脳会談に先立ち、米韓、日ロの首脳会談が行われる見通しを踏まえ、「そうした対話を重ね、国連安全保障理事会の決議に基づく朝鮮半島の完全な非核化を遂げることを期待したい。与党として日本政府をバックアップしていく」と述べた。
拉致問題に関しては、「各国の理解を得てきた中で、解決へ前進させなければならない。その先には、(拉致・核・ミサイル問題の包括的解決をめざす)日朝平壌宣言に基づく日朝関係の正常化を成し遂げるという大目標もある」と指摘。そのための日朝首脳会談の機会を模索しながら、国際社会の平和と安定に貢献していくと語った。
一方、山口代表は、日本経済が着実に回復している現状に触れ、「来年10月の消費税率10%への引き上げで景気を落ち込ませないようにするための手だてが必要だ」と力説。具体的には、消費税の軽減税率の確実な実施や、観光振興に向けたインフラ整備などに全力を尽くす考えを示した。