e保険料の二重払い解消

  • 2018.05.18
  • 情勢/国際
[画像]メインイメージ

2018年5月18日



日中、社会保障協定に署名



日中両国の社会保障協定の署名が9日、都内で、安倍晋三首相と中国の李克強首相の立ち会いの下、河野太郎外相と中国の王毅国務委員兼外相の間で行われた。協定が締結・発効になれば、日中双方の企業駐在員などで生じている年金保険料の"二重払い"が解消される。日本が社会保障協定で署名するのは米国などを含め21カ国目で、今後、国会承認を経て締結され、発効する。

日本から中国に派遣されている企業駐在員は現在、日中両国の年金制度にそれぞれ加入しなければならず、保険料は"二重払い"の状態になっている。今回署名された協定では、駐在期間5年以内の短期の場合、中国側の制度への加入義務を免除し、5年を超える長期の場合は原則、中国側にのみ加入することとした。これによる日本側の負担軽減効果は年間400億円を超えるとの試算もある。

ただ、中国の公的年金制度に加入している日本人駐在員が、給付を受けるために必要な最低加入期間(15年)を満たさず帰国した場合、支払った保険料が"掛け捨て"になってしまうという問題も残されている。その解決へ、日中両政府は引き続き検討していく方針を示している。

公明党は、国際化の進展に伴い、各国との社会保障協定の締結を強力に推進。特に中国は、日本からの企業駐在員が約7万人に上る。米国に次ぐ多さとなっていることを踏まえ、協定の早期締結を訴えていた。

月別アーカイブ

iこのページの先頭へ