e中小企業の設備投資促す

  • 2018.05.18
  • 情勢/経済
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2018年5月18日



生産性向上特措法が成立

固定資産税 最大ゼロに

約1500自治体、実施の意向

6月議会で条例制定を



中小企業が新たに導入する設備にかかる固定資産税を自治体の判断で3年間、最大ゼロにできる特例措置を盛り込んだ「生産性向上特別措置法」が16日に成立し、全国の地方議会で同法の施行を見据えた条例制定の動きが広がっている。

同法は、中小企業の設備が老朽化し、労働生産性が伸び悩んでいることを背景に、中小企業の積極的な設備投資を後押しすることで、生産性の飛躍的な向上を進めるのが柱。

自治体には、先端設備を導入するための「促進基本計画」の策定や、6月議会で固定資産税を2分の1以下に減額するための条例制定などが求められる。

特例措置の対象は、資本金1億円以下の中小企業や、従業員数1000人以下の個人事業主が2018年度から20年度に導入する設備。160万円以上の機械装置や、30万円以上の検査工具を導入する場合などに、自治体が年率3%以上の生産性向上につながると認めれば、税負担が軽くなる。

税の減免による固定資産税の減少分については、最大75%を国が地方交付税で補てんする。

中小企業庁によると、同法の成立・施行を見込んで、これまでに1492の自治体が"固定資産税をゼロ"にするとの意向を示しているという。固定資産税ゼロの措置に取り組む自治体は、ものづくり補助金やIT(情報技術)導入補助金、小規模事業者持続化補助金などを優先的に受けられるようになる。

生産性特措法にはこのほか、革新的な技術やサービスについて既存の規制を緩和する「サンドボックス」制度の創設も明記。一方、同法と併せて成立した改正産業競争力強化法には、中小企業のIT導入の加速化のための支援体制強化や、事業承継の有効な解決策の一つである合併・買収(M&A)に対する税制優遇措置が盛り込まれている。

公明党は、新規取得設備の固定資産税減免措置をはじめとした中小企業支援について強力に推進してきた。

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