e困窮者自立へ就労支援/伊藤さん、相談などの人材確保も訴え
- 2018.05.21
- 生活/生活情報
2018年5月19日
改正案が参院審議入り
生活保護に至る前の困窮者を支える生活困窮者自立支援制度や、生活保護制度などを強化・拡充する生活困窮者自立支援法等改正案が、18日の参院本会議で審議入りし、公明党の伊藤孝江さんが質問した。
伊藤さんは、困窮者の自立には「就労支援が極めて重要」と指摘。自立支援制度に基づく事業のうち、困窮者が就労に必要な基礎能力を身に付ける「就労準備支援」に関して、就労後の定着支援の推進も訴えた。さらに同事業の実施が、福祉事務所を置く自治体の任意であり、実施率が5割に満たないとして「将来的には必須化を」と求めた。
加藤勝信厚生労働相は、同事業の努力義務化や指針の策定などにより「今後3年間を集中実施期間として計画的に進め、全ての福祉事務所設置自治体での実施をめざす」と答えた。
また、法案のうち、就労準備、家計改善の両支援事業に積極的に取り組む自治体への財政支援強化について、伊藤さんは「取り組めば即、効果が現れるものでもない。効果を問わず支援するべきだ」と力説した。加藤厚労相は、支援の要件として「具体的な実績を勘案することは想定していない」との見解を示した。
このほか伊藤さんは、相談支援などを担う人材の確保と育成を主張。加藤厚労相は、人材養成研修の実施主体を国から都道府県に移し、より効果的に人材確保・育成を進めると述べた。