e北の核 完全な放棄を
- 2018.05.21
- 情勢/国際
2018年5月21日
検証可能、不可逆的に
TPP新協定受け 国内法整備進める
秋田市で山口代表が力説
地方創生へ交流機会も拡大
公明党の山口那津男代表は20日午後、秋田市内で開かれた党秋田県本部(代表=田口聡県議)の政経懇話会で講演し、北朝鮮問題への対応について、「世界各国の共通の目標は朝鮮半島の非核化だ。核放棄は完全で、それが検証でき、二度と核開発に逆戻りする可能性がないようにしなくてはならない」と強調した。
その上で、「核だけでなく、それを運ぶ弾道ミサイルも同時に廃棄しなくてはいけない」と指摘し、長距離弾道ミサイルだけでなく、日本が射程圏内に入る中・短距離弾道ミサイルも廃棄すべきだと力説。拉致・核・ミサイル問題の包括的解決をめざす日朝平壌宣言に基づく国交正常化を実現し、北朝鮮が経済発展の道を着実に歩むよう促す責任が日本にあると語った。
米国を除く11カ国が署名した環太平洋連携協定(TPP)の新協定「TPP11」の承認案が18日に衆院を通過したことについて山口代表は、「民主主義、法治主義、人権の尊重など政治の基礎を持つ国が自由貿易ルールを整えていく。その取り組みの先頭に日本が立つべきだ」と述べ、今国会で新協定を承認する必要性を強調。国内農業の競争力を強化するための国内法の整備も進めていく考えを示した。
人口減少などを踏まえた地方創生への取り組みに関して、山口代表は「その場その場の対策ではなく、中長期的な施策が根付くための手を打つことが欠かせない」と指摘。具体的には、観光振興へ訪日外国人観光客を呼び込むためのクルーズ船が接岸できる岸壁整備を進めていく重要性などを語り、「人が交流するチャンスを海外を含め広げていくことが地方創生への大きなカギになる」と述べた。
一方、山口代表は、女性の政治参加をより進めるための「政治分野における男女共同参画推進法」が16日に成立したことに触れ、「女性がもっと活躍できる時代をつくっていかなければならない」と力説。特に、地方自治体の防災会議への女性委員登用などを進めてきた公明党の実績を紹介し、「防災や災害時の対応などで女性の視点を生かすことが重要だ」と指摘した。
田口県代表は、18日の記録的な豪雨により県内で大きな被害が出ていることに触れ、「『被害に遭った方々に最後まで寄り添う』との強い決意で国や市町村と連携し、生活再建に全力で取り組む」と強調した。
来賓として出席した佐竹敬久知事は、「公明党は『常識』『良識』『見識』の党だ。庶民の考えを大切にする良識的な判断をし、しっかりした理念を持っている」と述べ、公明党のさらなる飛躍に期待を寄せた。
懇話会には、若松謙維、横山信一の両参院議員、真山祐一前衆院議員が出席し、あいさつした。