e働き方法案 修正合意

  • 2018.05.22
  • 情勢/経済

2018年5月22日



「高プロ」に解除規定 自公と維新、希望



働き方改革関連法案を巡り、自民、公明の与党両党と日本維新の会、希望の党の国会対策委員長、実務者らは21日、国会内で会談し、高収入の専門職を労働時間規制の対象から外す高度プロフェッショナル制度(高プロ)などの一部修正で合意した。公明党から大口善徳国対委員長、桝屋敬悟厚生労働部会長(衆院議員)が出席した。

修正案では高プロについて、適用を受けた労働者が自らの意思で解除できる規定を新たに盛り込む。高プロの適用には、労使同数からなる委員会の5分の4以上の賛成による決議と労働者本人の同意が必要だが、適用解除へ本人が同意を撤回できるようにする手続きが、労使委員会の決議事項に加えられる。高プロ適用解除の手続き創設について、公明党は11日の衆院厚労委員会で伊佐進一氏が提案。厚労省から大臣告示による指針で対応するとの答弁を得ていたが、法案に明記されることになった。

修正案には、中小企業における労働時間の短縮や同一労働同一賃金の導入に向け、地方自治体と労使の代表などで構成する協議会の設置に関する規定も追加する。これについて桝屋厚労部会長は「公明党の提案で、これまで各都道府県に設けられてきた『地方版政労使会議』に法的根拠を持たせるもの」との認識を示している。

また、下請け中小企業で労働時間などの改善を進めるため、現行法でも発注側企業の努力義務として、改善を阻害するような取引条件を付けないなどの配慮を求めているが、修正案では改善を阻害する取引条件を「著しく短い納期の設定」「発注内容の頻繁な変更その他」と具体的に明示する。

法案の付則にある法律施行5年後の見直し規定には、労使協議を促進する文言を盛り込む。

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