e公文書管理 抜本的な対策必要
- 2018.05.29
- 政治/国会
2018年5月29日
財務省 許されぬ国会軽視、猛省せよ
衆参予算委で濱村、宮崎氏
衆参両院の予算委員会は28日、安倍晋三首相らが出席し、政府の公文書管理を巡る問題や外交課題などに関する集中審議を行った。公明党から衆院委で濱村進氏、参院委で宮崎勝氏がそれぞれ質疑に立った。
学校法人「森友学園」の国有地売却を巡る問題で、濱村氏は、財務省が決裁文書を改ざんしたり、国会答弁との整合性を取るために交渉記録を廃棄していたことに対し、「国会を軽視する行為で、断じて許されない。財務省には猛省を促したい」と厳しく指摘した。
麻生太郎財務相は「由々しきことであり、誠に遺憾だ。深くおわびする」と陳謝。その上で、今後の調査結果を踏まえ、関係職員を処分する意向を示し、公文書管理の徹底に取り組む考えを示した。
一方、宮崎氏は、学校法人「加計学園」の獣医学部新設問題で、首相に「疑惑を向けられていることについて、事実に基づき、国民が納得できる説明を尽くしてもらいたい」と指摘。
一連の公文書管理問題に関し、再発防止を図る観点から「公文書管理法の改正を含めた抜本的な対策が必要だ」と訴えた。安倍首相は「法改正も含め、公文書管理のあり方について政府を挙げて抜本的な見直しを行っていきたい」と答えた。
また、防衛省が国会で「存在しない」と説明していた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題については、濱村氏が防衛相からの指示が現場まで行き届いていなかったことを問題視し、「防衛相と防衛省の信頼関係に不安を覚える。信頼関係はシビリアンコントロール(文民統制)の礎だ」と力説。小野寺五典防衛相は、関係者間の意思疎通を図り、信頼醸成に努めると答えた。
米朝会談実現に期待
開催へ調整が続く米朝首脳会談について、宮崎氏は「朝鮮半島の非核化や東アジアの平和と安定に向けた第一歩になり、拉致問題解決への糸口がつかめる期待もある」と強調。安倍首相は核、ミサイル、拉致問題を実質的に前進させる機会にすることが大切との認識を示し、「会談の実現を強く期待している」と述べた。