e環境に優しい電動バイク普及へ
- 2018.06.01
- 情勢/テクノロジー
2018年6月1日
東京23区初 購入費に補助
個人、法人が対象 1台2万円
足立区
環境に優しい電気自動車や電動バイク(原動機付自転車)の普及に向け、東京都足立区は4月から、購入者向けの補助制度を開始し、申請を受け付けている。東京オートバイ協同組合によると、電動バイクへの補助金交付は東京23区初。
同制度は、二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出量を削減し、低炭素社会へ転換することが目的。電気自動車、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車などの四輪車だけでなく、電動バイクの購入者に対して補助金が交付される。
申請の対象となるのは、個人や中小企業者、医療法人、社会福祉法人、学校法人で、それぞれ区内に住居や営業所があることが条件。申請は、個人が1台、法人などは3台までできる。
1台当たりの補助金額は、四輪車が10万円、バイクは2万円。申請の受け付けは2019年2月28日まで。区は四輪とバイク合わせて90件の申請を目標としている。
補助制度の開始を受け、区内でバイク店を営む山中君子さんは「これをきっかけに、バイク市場の活性化につながってほしい」と語っていた。
区議会公明党(岡安隆志幹事長)は制度実現を推進してきた。17年10月の決算特別委員会では、小泉博議員が電動バイクについて「環境に優しく、CO2の排出抑制になることから、電気自動車と同様に、補助金の助成制度を設けてはどうか」と提案した上で、対象範囲を個人から法人まで広げるよう訴えていた。
都はガソリン車との差額助成を準備中
電動バイクの購入費助成に関しては、国がガソリン車との差額の4分の1を補助する制度を実施している。
また、東京都は電動バイクを「ゼロエミッション・バイク(ゼロエミ・バイク)」と呼び、普及促進に向けた施策を展開。都環境局によると「ガソリン車との差額の4分の3を負担する補助制度を、夏ごろに開始する準備を進めている」としている。これに伴い、電動バイクがガソリン車と変わらぬ値段で購入できるようになる。その上、足立区の場合、区の補助制度をこれらに上乗せして利用できる。
これまで都議会公明党(東村邦浩幹事長)は、党オートバイ議員懇話会の北側一雄会長(副代表)と共に、二輪バイクの利用環境の改善を進めてきた。
利用促進へ向け第一歩
東京オートバイ協同組合 渡辺均専務理事
足立区の電動バイク購入費の助成制度は、都に先駆けて始まった画期的な取り組みです。これが契機となり、東京23区全域に補助制度が広まっていくことに期待しています。
補助制度の開始は電動バイクの普及や利用促進のための"第一歩"です。電動バイクはまだまだ車種が限られ、快適な利用に向けた課題もありますが、今後、さらなる環境整備を、公明党の後押しをいただきながら取り組んでいきます。