e「訪問・調査」運動 新たな政策生む基盤の確立へ

  • 2018.06.04
  • 情勢/解説

2018年6月4日



「政党の役割が大事であればこそ、その政党の足腰を自ら鍛え直す1年にしたい」

公明党は山口那津男代表のこの決意と共に今年のスタートを切った。

そして現在、公明党の全議員約3000人は4月から「100万人訪問・調査」運動を全国で展開している。ゴールは6月末。都道府県の政策局長が先週末に党本部に集い、総仕上げに向けて情報交換と進捗状況の確認をした。

一人の議員が約300人と膝詰めで「子育て」「介護」「中小企業」「防災・減災」の4テーマでアンケートをする運動である。次代を開くために、現場のニーズと国民の声を直接つかみ取り、生活者目線の新たな政策を生み出すための基盤を確立することが目的である。

簡単な運動でないことは確かだ。議会や地域での日常活動もあり、多くの地方選挙と同時進行となった県本部もある。しかし、一歩も引かず取り組んでいる。

政策局長会では「アンケートが対話の入り口となり、どんどん話の内容が深まった」「いつも応援してもらえない所に行ったことで、思ってもみなかった政策課題が理解できた」などの声が上がった。

その一方で、国を挙げて取り組んでいる地域包括ケアシステムについて、「訪問した島では、島民にほとんど認知されていなかった」「このアンケートで地域包括支援センターの相談窓口のことを初めて知って感謝された」との報告もあった。政策運用の難しさが浮き彫りになった形だ。

こうした生の声は現場でしか聞けない。大所高所の政策論議だけでは見えない課題である。深い対話を通して議員一人一人が暮らしの現場を熟知することで住民のためのきめ細かな対応が可能になる。

公明党はこれまでも訪問対話を議員活動の基本としてきた。それを踏まえ井上義久幹事長は、「今回の運動は、訪問対話の質を向上させる大きな革命になると思う。日常活動の質をどこまで転換し、衆望に応えられる組織に変われるか。ここに意義がある」と訴えた。

公明党は、選挙目当てで離合集散を繰り返す政党とは違う、"あるべき政党"の姿を示していく決意である。

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