e免許写真 医療用帽子も可

  • 2018.06.12
  • 政治/国会
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2018年6月12日


がん患者に配慮し改善を明言
参院委で佐々木さんに国家公安委員長


11日の参院決算委員会で公明党の佐々木さやかさんと宮崎勝氏が質問した。佐々木さんは、がんの治療によって脱毛症状のある患者への配慮として、医療用の帽子をかぶった状態の顔写真を運転免許証に使うことを認めるよう訴え、小此木八郎国家公安委員長から改善を明言する答弁を引き出した。
佐々木さんは、女性の患者から公明党に対し「免許更新の際に帽子をかぶった写真が認められなかった」との相談があったことに言及。医療用ウイッグ(かつら)が認められた事例はあるものの、患者によっては費用が少なくて済む帽子を選択している現状も指摘した。その上で、医療用帽子の着用を、道路交通法施行規則で写真の条件に定められている「無帽」の例外として認めるよう求めた。
小此木委員長は「指摘はもっともだ。規定の改正も含め、現場で(患者に)配慮した取り扱いが統一的になされ、徹底されるよう警察を指導する」と応じた。
一方、佐々木さんは、成人年齢を18歳に引き下げる民法改正案が審議中であることに関して、離婚後に支払う養育費を巡り「(子どもが)高校在学中に18歳になっても経済的に自立しているとはいえない」と指摘。「成人になれば養育費の支払い義務がなくなる」などの誤解を招かないよう対応を求めた。上川陽子法相は「検討し、速やかに対応する」と答えた。

社会的養護 家庭と同様に
宮崎氏「里親」拡大へ支援手厚く

宮崎氏は、虐待や経済的事情などを理由に、親元で暮らせない子どもを育てる社会的養護に関して、家庭と同様の環境で育てる里親制度の重要性を訴え、担い手の支援体制強化を求めた。
宮崎氏は、社会的養護が必要な子どもの養育先について、政府が里親など家庭と同様の環境を原則とする方針を明確にしているものの、依然として施設養護が多くを占め、里親委託率は全国平均で約18%にとどまる現状を指摘。里親委託の推進に向け、成果を上げている静岡市の事例を踏まえ、「NPOなどとの連携を積極的に支援すべき」と訴えた。
厚生労働省の吉田学子ども家庭局長は「自治体への財政支援を含め、支援したい」と述べた。
宮崎氏は、里親になった人を継続してサポートする必要性を強調。里親関連業務を行う児童相談所(児相)では、急増する児童虐待の対応に追われ、里親の相談に十分に乗れないとして、里親支援に特化した人材配置を主張した。
高木美智代厚労副大臣(公明党)は「里親支援を担当する職員増員や専門職の育成は重要」と述べ、体制を拡充する意向を示した

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