e災害時に液体ミルク調達
- 2018.06.21
- 生活/生活情報
2018年6月21日
全国初 東京都と流通企業が協定
公明党が後押し
東京都はこのほど、まだ国内での製造・販売が認められていない乳児用液体ミルクを災害時に調達するため、流通大手のイオン株式会社と今月中に協定を結ぶと発表した。都によれば、液体ミルクの供給に関する協定は全国初という。
乳児用液体ミルクは、常温で保存でき、吸い口を装着すればすぐに飲める。粉ミルクのように湯で溶かしたり哺乳瓶の洗浄・消毒を行う必要がなく、災害時に利用しやすい。東日本大震災や熊本地震の際に、フィンランド製品が支援物資として被災者に提供された。
協定によると、災害時に都の依頼を受けたイオンが、海外メーカーから液体ミルクを緊急輸入し、都に供給する。輸入が円滑に進むよう、都は必要な検疫手続きの免除などを国に依頼する。
国内での液体ミルクの製造・販売に向け、厚生労働省は今年3月、規格基準案をまとめた。今年夏ごろに省令が改正され、製造・販売が解禁される見通し。これに対し、実際の製造までに1年以上かかる想定から、都は協定締結に踏み切った。
液体ミルクの普及について、公明党が積極的に後押し。都議会公明党(東村邦浩幹事長)は女性の視点を生かした防災対策の一環として、議会質問を通し、液体ミルクの活用を促していた。