e被災者支援 総力結集を
- 2018.06.21
- 政治/国会
2018年6月21日
大阪北部地震で緊急要請
党対策本部 通学路の安全対策急げ
公明党「大阪府北部を震源とする地震」対策本部(本部長=北側一雄副代表)は20日、首相官邸で菅義偉官房長官に、18日の地震発生以降、各国会議員の現地調査や、地方議員、地方自治体から寄せられた課題を踏まえ、政府に万全な対応を求める緊急要請を行った。菅官房長官は、「極めて重要。政府としてできることは全て行う」と応じた。
席上、北側副代表らは、ライフラインやインフラの早期復旧を求めるとともに、事業者とも連携して復旧まではガスコンロなどの確保を図るよう要望。屋根瓦被害を受けた住宅への早急な対応も訴え、「被災者に寄り添った一層きめ細かな支援に政府の総力を結集してほしい」と述べた。
また、気象庁が引き続き余震への警戒を呼び掛けており、大雨による土砂災害も懸念されることから、「二次被害対策に万全な体制を」と強調。被災地域においては、通学路のブロック塀などの総点検・調査を速やかに行い、危険な場所については通学路の変更や立ち入り禁止といった措置を徹底するよう要望した。
通学路の安全対策に関しては、全国でも総点検・調査を実施し、対策が必要な場合は地方自治体に対する技術・財政支援を行うよう要請。倒壊の危険性がある一般家庭の塀への対応や、学校施設の安全対策に関する費用補助制度の検討も求めた。
菅官房長官は、発災直後に公明党の井上義久幹事長から要請を受け、通学路の総点検・調査を関係省庁に指示したと報告。ブロック塀の撤去・改修費用については、20日の記者会見で「事実関係を確認した上で、例えば補助金活用を検討したい」と述べた。
要請では、被災した子どもや、医療・福祉機関、企業への支援なども求めた。
木造住宅密集地の防火、交通機関混乱への対応も
北側副代表らは、今回の地震で浮き彫りとなった都市部の木造住宅密集地域における防火・耐震の課題について「制度改正を含め、抜本的な対策を行うべき」と力説。老朽化した水道管の更新も早急に進める必要があると指摘した。
さらに、地震の発生時刻が朝の通勤・通学時間帯と重なり、電車内に長時間閉じ込められる人が出たり、駅が人であふれるなど大混乱したことの改善を要望。菅官房長官は「過去の教訓も踏まえて政府で今検討しているが、改めて対応したい」と語った。
総点検、速やかに
京都府・市の公明が申し入れ
京都府議会公明党(村井弘団長)は20日、府庁内で前川明範・教育監(兼学校危機管理監)に会い、大阪北部地震を踏まえ、児童生徒の安全確保に関する緊急要望を行った。公明側は、(1)教育施設と通学路の安全確保策と総点検(2)学校内に設置している機器、設備などの点検――を、橋本幸三教育長に宛てて要請。同教育監は「関係部局と連携して対応する」と答えた。
一方、京都市議会公明党(曽我修団長)も同日、市役所内で在田正秀教育長に、(1)ブロック塀などの総点検結果の公開と、具体策の速やかな実行(2)子どもたちの不安を取り除く学校運営への支援――などを要望。同教育長は、「各校にブロック塀の再点検をさせている。スクールカウンセラーも派遣する」と述べた。